男性用マッサージ店、それが私の職場。店長、それが…私の想い人。 (ページ 2)

「え、ちょ、おい、痛かった??え、ごめん、ごめんな」

さっきまでの勢いとは正反対に突然涙を流した千夏に慌てふためく三上。

そんな三上を見てなんだか可愛く思えてきて

「ふふ、どこも痛くないです、泣いちゃってごめんなさい、ちょっとびっくりしただけで何でもないです、元気いっぱいだし三上さんは気にしないでください!!」

我ながら強がった可愛くないセリフだなと思った。

でも、三上に心配かけるわけにもいかないしこれ以上優しくされたら好きだという気持ちが止まらなくなってしまうから…そんなことを考えていた。

するとふわっと三上のいい匂いがした。

何が起きているのかわからなかったが温かさと優しい匂い、柔らかい髪の毛の感触。

どうやら三上に抱きしめられているのだとやっと把握した。

「み、三上さん、何してるんですか!」

「強がるなよ。俺の前では素直でいろよ」

「えっ…」

「ごめん、悪いけど今日からこの店やめてもらえるかな。」

「え、なんで!やっとお客さんも増えたのに!」

「馬鹿だな。好きな女をこんな店で働かせたい男なんかいるかよ」

そう言った三上は耳まで赤くなっていた。

「え、えええ??」

「そんな驚くことないだろ。俺はずっと、面接の時からずっとお前が好きだった。だからお前のことは何でもわかるんだよ。強がるな、素直になれよ」

「いやいやいやいや」

「あーもううるせー」

そう言ってまだ口を閉じない千夏に三上はキスをした。

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