一年越しの告白でドSな機長に全てを支配されるリベンジバレンタイン (ページ 3)

「もちろん・・・本命・・・です」

扉の前にいたというのに・・・

わけもわからず気付いたらもうエレベーターの中。

それだけじゃなくて・・・

私の身体は背の高いキャプテンの黒い制服の腕の中に包まれていた。

ゆっくりと閉まるエレベーターの音を聞いてようやく意識を上へ向けると、そこには私を見つめる見たことのない顔のキャプテンがいる。

「ずっと待っていた・・・君からもらえるのを・・・」

「え・・・どうし・・て・・・」

「まだわからない?僕が本当に欲しいのは・・・」

答えよりも先に熱い唇が私を塞ぐ。

「ん・・・っふ・・・」

最初から口いっぱいに混ざるお互いの味・・・

ちょっぴり強引に押し当てられた唇から差し込まれる舌は思いのほか奥へと入ってくる。

全身が燃えるような感覚・・・

何も考えられず全てをもっていかれるようなキスに翻弄されていると、目的の階を知らせる音が鳴り、離れた唇から細い銀糸が繋がりプツリと切れた。

「答えを教えるのは・・・ベッドの上でもいいかな?」

その意味を考える間もなく私はコクリと頷く。

キャプテンは私の手を取ると、その中にあったチョコレートをそっと取り出し、恥じらう手の甲にチュッと音を立てて口付けた。

どうか・・・どうか夢なら覚めませんように・・・

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