突然の夕立と幼なじみとの再会。雨宿りの車の中で二人は熱く濃密に… (ページ 2)

「そ、そうだ、タクヤ。奥さんは元気?」

「ん?」

「彼女とはあれから上手くやってる? よろしく言っておいて」

 タクヤは車を停めた。人気のない横道で、家まではまだ距離がある。雨は豪雨となっており、車も人も全く行き交わない。これだけ雨が降れば、車の中なんて見えないだろう。

「何それ。何の話だよ」

「え……?」

「知らねーよ。奥さんって誰のこと?」

 タクヤは怖い顔をして私の方を見た。私は混乱していた。だって。

「だって、高三の冬に、私、彼女からそう聞いたよ。卒業したら、タクヤと結婚するって……」

 だから、私は告白する前に、あなたのことを諦めたのに。

「はあ?」

 タクヤはぽかんと口を開けて私を見た。私は、二人の共通の女友達の名前を彼に告げた。タクヤは私の話を聞いた次の瞬間、首を激しく振る。

「いや、いやいやいや。あいつとは高校卒業してから会ってねーし。そもそも付き合ってねーし」

「え……ええっ?」

 私は呆然とした。そんなはずはない。

「どういうこと……? だって、卒業した後もちょくちょくあの子からのろけメール来てたよ?」

「だからー、結婚もしてねえし、付き合ってもいねえよ。……ああ、ちくしょう、そういうことか」

「どういうこと?」

「確かに、前あいつから告られたんだけど、俺、言ったんだ。ハルカのことが好きだって」

 今、なんて……?

 雨はますます酷くなり、フロントガラスはワイパーが追いつかず、外はほとんど見えない。空が光り、つんざくような雷の音が何度も響き渡る。

「嘘……じゃあ私、彼女に嘘を吐かれたの?」

「てことは、お前、彼氏がいるってのも」

「えええ、いないいないいない。だって、私もタクヤのこと好き――……」

 不意に目の前がタクヤの顔でいっぱいになった。唇に温かいモノが触れたかと思うと、いったん離れて、それから私たちはお互いを貪り合った。今までの時間と想いを埋めるように、唇を重ね、舌を絡ませる。

 雨の音と口の中で舌が抱き合う水音が、私の耳の中にいっぱいになった。

「タクヤ……タクヤ、タクヤ……」

「ハルカ……ハルカ……好きだ……ずっと、好きだった」

 タクヤがシートベルトを外した。私も続いてシートベルトを外す。シートをいっぱいに倒され、その上にタクヤが覆いかぶさってきた。私はタクヤの背中に手を回す。稲妻が走って、タクヤの欲望を浮かべた顔を照らした。

 私は目を閉じて、小さく「いいよ」と呟いた。

 雨に濡れたカットソーの裾から、タクヤの大きな手が滑り込む。くすぐったくて、私は思わず「きゃっ」と声を上げて身をよじった。

 タクヤの手は私の胸を掴んだ。ブラの間から手を入れて、先端を包むように掴んで、揉みしだく。湿り気を帯びた皮膚の感覚が気持ちよかった。

「あ……ん」

 興奮したタクヤの早い吐息と胸を揉まれる刺激、そして太股に当たる堅い感覚に、下腹の奥が熱を帯び始めた。タクヤの片方の手が濡れたスカートの裾をたくし上げ、肌にまとわりつくストッキングをショーツごともどかしそうに引き下ろした。

 私は手助けするように腰を上げた。雨で濡れて不快だった下半身に、すっきりとした空気が当たる。熱い手が露わになった秘所に触れた。

「びしょ濡れじゃん」

「だって、雨が」

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