「この泣き顔、たまんないっ…」甘々なドS彼氏に貪られる雨の夜 (ページ 3)

「目、開けてて」

「え…?」

彼は一言そういうと、わたしの唇を塞いだ。

瞳を開いて見つめあったままの口付けに、触れているだけのそれなのにわたしは身体が熱くなるのを感じた。

何度も離れては再び触れる柔らかな唇に瞳を閉じてしまいそうになるが、それと同時に大好きな切れ長の瞳をずっと見ていたくて。

ぼおっと眺めていたら、いつしか唇の隙間から舌が入り込んできた。

「ふっ…ん、…」

縮こまっていたわたしに自らのそれを絡ませ、彼は口内を蹂躙する。

すらりとした指先で頬をゆるゆると撫で上げられて、そんな小さな刺激にも息が上がるようで。

そうしている間にも目線は合わせたまま。

彼の瞳にも徐々に熱が灯り、頬を染めた。

舌のみでなく歯列や内頬をやわやわと弱く刺激されて、大好きな彼にずっと見つめられて、だんだん何も考えられなくなってくる。

そして身体に力が入らず自分で支えていられなくなった頃、やっと口付けから解放された。

「ふ、はぁっ…」

隅々まで彼に味わわれ息が上がりきっていたが、乱れた呼吸の合間も彼から目を離せなかった。

お腹の奥の方がじんじんと疼いて仕方がない。

「そういうところも好き」

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