散々な1日を過ごして帰ったら…半擬人化した愛猫にすみずみまで舐められちゃう (ページ 2)
「きゃあああああ!!!」
いつもクロがいるベッド、そこに横たわっていたのは、艶やかな黒髪を日に煌めかせた、全裸の青年だった。
丸まった状態で気持ちよさそうに眠っているが、全く見覚えはない。
叫び声で目を覚ましたのか、青年はぱちりと瞼を開くや否や、喜色満面の笑みを浮かべて由紀に飛びつく。
「由紀っ、おかえりー!!」
「や、やだ!! 離してっ!!」
ぎゅううう、と抱きしめられ、思わず悲鳴を上げながら抵抗する。
「どうして? オレ、ずっと待ってたのに……!!」
しかし、心底哀しい声でそう泣かれ、しかも抱きしめられたことにより近くなった頭の上に信じられないものを見つけ、ぎょっとする。
「え、これ、まさか……猫耳? って、もしかしてあなた、……クロなの!?」
「うん! クロだよー!! 由紀、お帰りっ!!」
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