酔ってお持ち帰りされそうになってた私を助けてくれた後輩と… (ページ 2)

「彼氏なんていない。あいつは死んだ」

「えっ……そ、それはご愁傷様で……」

「違う、わたしの中で死んだ。若い女の子と浮気した男はわたしの彼氏じゃない」

「あ……そ、それはご愁傷様で……」

「ご愁傷さまご愁傷さま言うな!」

 わたしは滝澤くんに助けてもらっておきながら、彼に八つ当たりしていた。

「別に、助けてくれなくてよかったのよ。むしゃくしゃしてたし、スッキリしたくて行きずりの男とめちゃくちゃやろうと思っ……」

 ぱん、と音がした。何が起こったかすぐわからなかった。気づくと、滝澤くんの怖い顔がすぐ目の前にあって、わたしの両頬を両手で包み込むように叩いたのだった。

「傷ついてるのは分かります。でも、自分のことをそんなふうに貶めないでください。悲しくなってきます」

 なにを、と言い返そうとしたけど、見たこともない滝澤くんの視線の強さに、わたしは言葉を失っていた。

「だって……」

 私は自然に涙が溢れてきた。滝澤くんは黙ってわたしを抱きしめてくれた。わたしは彼に甘えて、胸を借りてしばらく大泣きした。

 散々泣いたあと顔を上げると、滝澤くんの顔がとても優しく見えた。額に暖かい感触があって、自然に目を閉じると、唇が優しく触れた。わたしは思わず彼の背中に腕を回し、力を込める。

 いたわるような優しいキスは、次第に深いものへと変わっていく。

「可南子さん……おれでどうですか。めちゃくちゃやっちゃう行きずりの相手」

 わたしはじっと滝澤くんを見つめた。

「ええ? わたしなんかでいいの?」

「もちろんです」

 誠実な響きにわたしは彼にしがみついて、もう一度噛み付くようにキスをした。

 二人で競うように唇を交わしあう。舌を入れ合って、激しく絡ませる。水音がぴちゃぴちゃといやらしい音を立てた。

「あ……ん」

 誘うようにブラウスのボタンを外すと、滝澤くんの手のひらが中に入る。背中に回された手がブラのホックを外した。胸が露わになる。

「わっ」

 自分でやったくせに、乳房を見た途端、滝澤くんは顔を赤らめて目をそらした。その反応がかわいくて、彼の手を胸に導いた。戸惑っていた手は、ゆっくりと揉み始める。

「気持ちいいよ」

 滝澤くんはちょっと笑うと、再びキスをし始めた。舌の動きに合わせて、固くなり始めた胸の突起を愛撫する。

 その感覚はじんじんしながら下半身へと伝わった。

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