彼の全部を刻みこみたくて…研究室で愛し合う旅立ちの思い出 (ページ 3)

 「はぁ・・・あぁ・・真穂の口の中、温かくて・・・最高に気持ちいいよ。」

 俊哉は、私の頭を撫でながら、呟いた。

 「俺・・・もう・・・限界かも・・・。」

 私は、白衣のポケットからコンドームを取り出し、口に咥えると、俊哉のペニスに被せた。

 「真穂っ!!」

 「あっ!!」

 俊哉は、身体を回転させ、私を実験台の上に押し倒すと、私の秘部に分け入ってきた。

 肥大したペニスが生き物のように動く感触が膣の奥まで伝わり、私は堪らず声を漏らした。

 「あっ・・・ああっ・・・・。」

 俊哉は私を貫いたまま上体を起こすと、耳元で囁いた。

 「俺・・・新入生の頃、実験しながら、真穂のこと横目で盗み見てたよ。」

 「え!?」

 「真穂が俺のことを忘れられないように、今まで経験したことない位、気持ち良くさせたい。」

 「あ・・・んっ・・・。俊哉、大好き・・・。」

 俊哉の指にそっとキスをし、自分の指を絡める。

 「俊哉、もっと・・・奥まで、来て!!」

 私の声に呼応するように、俊哉のペニスはズブズブと音を立てて、膣の奥へと突き立てられた。

 いままでSEXのとき、私を気遣って丁寧に優しく触れてくれた俊哉が、今日は私の中で激しく動いている。

 (俊哉・・・。私と離れるのが不安なんだ。)

 こんなにも俊哉から慕われていることが嬉しくて、私は更に腰の動きを早めた。

 少しでも俊哉の感触を身体に刻み込もうと、腰を動かす度に、実験台がギシギシと揺れる。

 「はあっ・・。あっ・・・。真穂っ・・・。俺、もうイキそう!!」

 「ああっ・・・。俊哉、私の中で、イッていいよ。」

 

 俊哉は「うっ!!」と声を上げて私の中で絶頂に達すると、脱力して実験台に寝そべった。

 2人きりの、研究室・・・。

 私たちは実験台の上で繋がったまま、何度も唇を重ねた。

 彼の身体が自分から離れてしまう淋しさがこみ上げてきて、「いつまでも、このまま俊哉と繋がっていたい」と思った。

 俊哉は、そっと私の身体から離れると、床に落ちた私の衣服を拾って、私に手渡した。

 いつものように優しく微笑みながら・・・。

 「ほらっ。早く服着ないと、本当に風邪ひくぞ。」

 私は実験台の上に座ったまま、彼の頭をギュッと抱きしめた。

 「・・・俊哉。こんなにも私のこと、求めてくれて嬉しい。留学から帰国したら、もっと一杯愛し合おうね。」

 4年間の大学生活を送った研究室での恋人との逢瀬は、私にとって、かけがえのない思い出となるに違いない。

 月末、私がアメリカに旅立つ日がやってきた。

 昨夜、俊哉のアパートに泊まった私は、彼と2人、タクシーに乗り、空港に向かった。

 タクシーの中で、私たちは、ずっと手を繋いでいた。

 搭乗案内が流れる国際線のターミナル。

 俊哉は名残惜しそうに、私の額にキスした。

 「1人でも、頑張れよ。帰国して何倍も成長した真穂の姿に、俺が夢中になるように。」

 「うん。私、頑張ってくるね。」

 私は笑顔で手を振って、ひとり、搭乗ゲートへと歩き出した。

-FIN-

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