いつも私に懐いてくる後輩と飲み会のあと気づいたらホテルに!?可愛いと思っていた後輩は実は狼だった!! (ページ 2)

「や、べつに…その…」

「ガクくんは、よく女の子とこうゆうところに来るの?」

あ、しまった。ちょっとセクハラっぽかったかな…
言った矢先に失言だったかなと後悔したが杞憂だった。

「いや、こないっすよ!その…ちゃんと、彼女とか…好きな人じゃないと…」

照れたように目を逸らしながらえ言い淀むガクくん。

「あはは、ごめんごめん。ちょっと冗談が過ぎたよね。許してね。んじゃあガクくんの彼女さんに悪いよね。誤解されるといけないから早く出よう。私はもう大丈夫だから!」

そういって立ち上がった私の腕をパシっと力強い手が掴んだ。

「先輩…俺、今彼女いません。…その…好きな人は…いるんですけど」

じっと真剣に私の瞳を下から見上げてくるガクくんの瞳にはっとした。

掴まれた手首が熱い…

彼の手から、見上げる真剣な瞳から、彼の気持ちが伝わってくる。

え?ガクくん、もしかして…

私のこと…

急に訪れた真剣な空気に居たたまれなくなった。

「ぁ、…はは。ガクくん腕、痛いよ…離し…」

「先輩」

「あ、そうだ!終電!急がないと、間に合わなくなっちゃ」

「先輩」

慌てる私を低い声が遮った。

その声の強さに思わずもう一度彼をみてしまった。それがよくなかった。

彼の真剣な瞳に囚われて身動きとれなくなってしまった。

「先輩、俺、先輩の事が好きです。俺と、付き合ってください」

「…っあ、…えっと…その、ガクくんの気持ちはとっても嬉しいんだけど、私には…」

「付き合ってる人がいるんですよね?」

「…!」

「しかも、相手は課長ですよね?…課長、既婚者ですよ?」

「…っ!!…ガクくん…っどうして…」

「さっき居酒屋で飲んだとき聞いたんです。先輩すごく酔ってたから、覚えてないと思うんすけど…奥さんにも申し訳ないし別れなきゃいけないのわかってるけど好きだから別れられないって…泣いてました」

うそ…そ、そんな事ガクくんに話しちゃったんだ私…

…ダメだ酔っ払っててほとんど覚えてない…

思わぬ事態に血の気が引いてきた。

「別れたいんすよね?…俺が別れさせてあげます」

手首をひかれ絡みとられるようにガクくんに抱きしめられる。

見た目よりもがっしりとした胸の中に抱きしめられて身動きがとれない。

ガクくんの匂いに包まれてクラクラする…

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