関西弁イケメン同期に対抗していたらエッチでわからせられちゃいました! (ページ 3)

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そして、取引先との会食の日が来た。
桜はこの取引先のことが苦手だった。ボディタッチが多いのと、桜を舐めるような視線で見てくるからだ。
早くこの商談をまとめて帰りたい…

「…やっぱり桜ちゃんはかわいいねえ。それに、非常にふくよかな物も持っている。どうだい?今夜」

桜は突然のセクハラ発言に絶句した。
瞬時にスーツの胸ポケットに手を入れボイスレコーダーのスイッチを押す。

「それは、どういうことでしょうか?」

「いやぁ、まあ、私はどっちでもいいんだよ。でも桜ちゃんこの取引成功させたいでしょ。だったら、今夜私と一夜過ごしてみるのはどうかな?気持ちよくするよ?」

取引先の男は桜の耳元で囁いた。

「す、すみません。考えておきます!」

桜は怖くなって立ち上がり、慌ててその場を去った。
そして、そのまま帰路に着く。

さっきのぜひ前向きに検討してね♡
と気持ち悪いメールが取引先から届き桜は背筋が冷たくなった。
桜は思わず走った。何もかも嫌になって一心不乱に走り続けた。

この取引先を断ったらきっともう1位になれない。
両親にも見捨てられて、会社にも見捨てられて
この世からいらない存在になってしまうのかも…
嫌な考えが桜の頭の中をぐるぐる回った。

そして、誰かにぶつかる。

「おおー桜ちゃんやん。やっと俺の元に来てくれたん?」

見上げるとそこには七瀬がいた。

「どうしたん?顔真っ青やけど…」

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「はあ!?きっしょ、あのデブたぬき。桜ちゃん、もちろん断るやんな?そんな取引」

桜は予想外の七瀬の反応に戸惑った。
こんなに顔を真っ赤にして怒る彼を見たのは初めてだった。

桜は今、七瀬の家に来ている。顔色の悪い桜を七瀬は抱き抱えて自分の家に連れ込んだのだ。
桜は心配する七瀬にぼそぼそと先ほどの取引先との出来事を話していた。

「さあ、どうだろ?枕営業する先輩もいるらしいし。そうしないと今月も1位取れないかもしれないし」

桜が自嘲気味にそういうと今度は七瀬の顔が真っ青になった。今日の七瀬は顔の色がコロコロ変わって面白い。

「そこまでして1位とらなあかんの?」

「はっ…そうよ今度こそあんたに勝って1位を取るの」

桜は吐き捨てるように言った。
そして、沈黙が流れる。
七瀬はじっと何かを考え、そして深く深呼吸したあと桜をまっすぐ見て言った。

「俺に勝つためにそこまですんねや?じゃあ取引がうまくいくよう俺と枕営業の練習しようや」

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