年上の彼との温泉旅行。どこでも簡単に発情する私は、彼の愛しい玩具なのだ

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年上の彼との温泉旅行。どこでも簡単に発情する私は、彼の愛しい玩具なのだ (ページ 1)

綾香は、家から自転車で五分のガソリンスタンドでアルバイトをしていた。

 大学を卒業し就職したもののすぐに退職した綾香に、暇なら手伝ってと友人が頼んだことがきっかけで、もうすぐ働き始めて一年になる。

 田舎のスタンドだからか毎日知り合いがやってきて、溜まってお喋りをして帰るのが当たり前になっていたので、綾香は地元の先輩、後輩ともすっかり親しくなっていた。

 ある日、中学のテニス部の先輩が鍋パーティーをするから来ないかと誘ってきた。そこに居合わせたのが純也だ。

 四歳年上の純也は地元では「変わった先輩」で有名だった。

 スタンドで見かける純也は、肩まで髪を伸ばし、黄色のレンズの眼鏡をかけ、基本よれよれのTシャツとダメージジーンズ、編み上げのブーツでやって来る。

 美大卒だと聞くとみんなが口を揃えて「あーそういうことか」と納得する芸術肌の男性。店長がよく純也と話をしていたけれど、綾香は挨拶しか交わしたことがない。

 ところが、純也は優しい性格で、近所のお年寄りを訪ねたり地域のボランティアに参加したりしていると店長から聞いていたので、綾香の中ではとても印象が良かった。

 鍋パーティーの夜、残業で遅れてやってきた純也は、綾香の隣に座った。

 なぜか有名人と話すようで、綾香は少し緊張していたことを覚えている。

 ところが、純也は昔から知り合いかのように気軽に話をしてくれた。噂通りの優しいお兄さんだったのだ。

「私、いつかニューヨークに行きたいんです」

「俺、三回行ったよ」

 そんな海外での体験談を話す純也は綾香にはとても眩しく映る。独特のファッションも、優しい口調にも、綾香は魔法がかかったかのように魅了されていた。

「ガソリン入れに来てくださいね」

 精一杯アピールをして、その日は終了。楽しいメンバーと美味しい鍋とお酒、そして純也と色々と話せた綾香は大満足で帰った。

 翌日、純也がスタンドにやって来た。純也も綾香が気になっていたのだ。

 店長が見ていない隙に、二人で飲みに行かないかと綾香を誘う。

 そして、その夜から二人は付き合うことになった。

 綾香にとっては久しぶりの彼。自分と違った視点で物事を見る純也に大人の色気を感じ、どっぷりはまったまま一年があっという間に過ぎた。
 
 純也も素直で従順な綾香が可愛くて仕方がなかった。それはベッドの上でも同じだ。

 男性経験が少なかった綾香の体が、純也に反応することが増え続ける。肌を重ねるたびに綾香のエクスタシーは深くなり、簡単に欲情してしまう。

 そんな綾香を純也はもっと開発したいと思っていた。

*****

「温泉行こうか」

 純也が綾香を久しぶりに旅行に連れ出した。平日の純也の休みに合わせ、車で二時間ほどの温泉街へ向かう。

 綾香は純也とのドライブが好きだ。ラジオを聞きながら、二人で手を絡ませ体温を感じる。何とも言えない安心感に包まれ、純也の横顔にいつもうっとりしてしまう。

「和室に泊まるのって大人な感じだな」

「そう?俺は綾香の浴衣姿を早く見たいよ」

 手をぎゅっと握り、純也が悪戯に笑う。綾香は興奮しないよう、すぐに話題を変えようするが純也には通じない。

「ばれてるよ、早くしたいんだろ?」

「したくないもん」

 純也はくすっと笑うと、綾香の手にキスをした。

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