「ずっと好きだった」再会した教え子に告白され、そのままイイ雰囲気になった私と彼は… (ページ 2)

「あ、瑠美ちゃん先生、起きた?」

「あれ、隼人くん一人?みんなは?」

「もう帰ったよ」

「えっ今何時…って、もうこんな時間!?うわぁ終電終わってる…!」

「瑠美ちゃん先生、気持ちよさそうに寝てたから起こすのも悪いなって」

「ご、ごめんね隼人くん!タクシー呼んで帰る…と、その前に私も片付け手伝…うわっ」

「危ない!」

足元がふらついて転びかける。けれど隼人くんが私を抱きとめてくれた。

正面から受け止めてくれたので、私の胸が隼人くんの胸筋にむにゅっと押し当てている状態だ。

「あ、ありがとう隼人くん。あはは、またおっぱい当てちゃった」

「っ…」

謝りながら私は隼人くんから離れようとする。…けれど、逆に強く抱きしめられた。

「隼人、くん?」

「…俺、酒癖の悪い瑠美ちゃん先生も好き」

「う、うん?」

「ずっと言いたくて言えなかったんだけど、俺…瑠美ちゃん先生のことが…好きだ」

「…え?」

何を言われたのか判断できなくて、私は何度も瞳を瞬かせた。

「生徒の時からずっと好きだった。勉強もスポーツも全部、瑠美ちゃん先生が褒めてくれるから頑張れて、それで…立派な社会人になったら告白しようって決めてて…」

「ちょ、ちょっと待って、隼人くん私をからかってる?ダメだよ大人をからかっちゃ…」

「からかってない。俺は本気だよ」

「ぁ…」

顔を上ると真剣な表情で見つめられ、心臓が止まりそうになる。

「好きです瑠美ちゃん先生」

真っ直ぐ告白されて心臓がドキドキ鳴る。この鼓動は隼人くんにしっかり伝わっているに違いない。

トクトクと鳴る胸を押さえて、唇を開く。
 
「実は、私も…一生懸命頑張る隼人くんを見ているうちに、素敵だなって思ってて…」

「うん」

「でもそれは恋愛感情じゃないと思ってて…、けど、今日久しぶりに会ったら大人っぽくなっててドキっとしたし、ますます素敵な男性になってて…それで、気付いたの」

言っているうちに耳が熱くなる。

こうして言葉にして、ようやく気付けた。

「私も、隼人くんのことが好き」

実はお互い、恋していたんだという事に。

先生と生徒だから『恋愛』にしちゃいけないって、きっと心のどこかでブレーキをかけていたのかもしれない。

でも、もう先生と生徒の関係じゃなくなった今。恋心を認めてしまえば、もう早かった。

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