年下後輩彼氏は昼も夜も有能すぎ。夜のオフィスで獣になった彼は凄くて…

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年下後輩彼氏は昼も夜も有能すぎ。夜のオフィスで獣になった彼は凄くて… (ページ 1)

今年入社してきた葉介くんは、若いのにしっかりしていてコミュニケーション能力も高く仕事も出来るとても有能な後輩くん。

 そんな葉介くんから告白されてお付き合いしたのは2ヶ月前のこと。

 そこから全く進展がなくヤキモキしていた私は今年28歳。葉介くんの5歳上ってことと、アラサー間近ということもありなかなか手を出してこない葉介くんに飽きられたのかと思っていた。

 まぁ、たしかに告白も飲み会の後だったから酔った勢いとかあるかもしれないし。

 仕事では目が合うだけで嬉しそうにする葉介くん。つられて私も笑顔で返すけど、正直言って欲求不満。でも、こんな風に思うのは初めてでとても言えない。

*****

 

「はぁ…あと少し」

 ため息をついて肩を自分の手で揉み解す。ただ今の時刻は20時30分。いわゆる残業中。

 せっかく明日は土曜日でお休みだから早く帰りたい。だからこそ、あと少しだけ頑張って休日は何も気にせずゆっくり過ごそう。

 カタカタとキーボードを鳴らす音だけが響くオフィスに誰かの足音が聞こえてきた。

「警備員さんかな…」

 フロアに響く足音はどんどんこっちに近付いてくる。そしてオフィスに入ってきたのは葉介くんだった。

「あれ、先輩。まだ残ってたんですか?」
「葉介くん。どうしたの?」
「忘れ物してしまって、開いてるかなと思って来たら灯りが付いてたんで」
「そうなんだ」

「先輩は? まだ仕事ですか?」
「あ、うん。でももうすぐ終わるところ」
「ならこの後ご飯でも行きませんか? 先輩まだ食べてないでしょ?」
「うん、まだ」

「何か手伝えることあります?」
「ううん、大丈夫。すぐ終わらせるね」

 葉介くんは隣の席に座りながら私をじっと見つめて待っていた。その姿はまるで親を待つ子犬のようでとても可愛かった。

 10分後、なんとか終わらせると葉介くんが「待ってました」と言わんばかりに抱きついてきた。

「先輩…」
「あ…葉介くん」

 付き合って2ヶ月。忙しくてデートもなかなか出来ず、キスもその先もまだ。葉介くんの体温ってこんなに温かいんだと心が落ち着いていく。

「あの、先輩」
「なに?」
「キス…したいんですけど」
「え、今?」
「はい。もうずっと我慢してて。付き合ったあの日からどうやってタイミング掴めばいいか分からなくて」

 この2ヶ月、彼は彼なりに悩んでいたのかもしれない。

「あの時は酔った勢いもあったんですけど、先輩を好きな気持ちは本気ですから」
「うん、ありがとう。葉介くん」
「はい」
「私も、ずっとキスしたかったよ…」
「っ! 先輩…ありがとう。好きです。本当に大好き…ちゅ」

 触れるだけの優しいキスだった。でもたしかに葉介くんとした最初のキス。

「嬉しいです。先輩…もっとしていい?」
「うん、いいよ」

 さっきよりも長めにキスして、はむはむとお互いの唇を啄む。葉介くんの舌が私を探るように唇を舐める。

「あっ…」
「嫌ですか?」
「ううん、して」

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