元カレを忘れようとマッチングアプリを始めたら、別れたはずの彼が家まで押しかけて来ちゃいました…♡

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元カレを忘れようとマッチングアプリを始めたら、別れたはずの彼が家まで押しかけて来ちゃいました…♡ (ページ 1)

「この人、良い人そうだなぁ…」

週末の金曜日、スマホの画面を見つめて、ぽつりと呟きながら指をスライドさせる。

画面にいいね!という表示と共にあからさまなハートマークが表示され、続いてマッチ完了の文字が現れた。

彼氏と別れて落ち込む私に、友人が勧めてくれたのは、いわゆるマッチングアプリと呼ばれるもの。

友人に使い方を軽く教わり、使い始めたのは先週。
日々新しい人とマッチしては当たり障りのない会話を繰り返す毎日。

勧めてくれた友人曰く、アプリの恋愛は数打って当たり前とのことだけど、何となく私の気持ちは消極的になってしまう。

だって、結局私はいまだに元カレのことが忘れられないのだから。

やっぱり、友人には悪いけどアプリなんてやめて、もう一度彼とやり直す方法を探そうかな…そんな考えも頭を過った時…

インターホンから来客の存在を報せる音が響いた。

夜も更けたこんな時間に来客…?と不思議に思いながらも、モニターを確認すると、そこには別れたはずの彼が立っていた。

*****

「えっと…今、お酒とかないんだけど…お茶でも良い?」

カウンター越しにキッチンに立ち、とりあえず飲み物でも用意しようと彼に伺いを立てる。

「あー、お構いなく。むしろこんな時間にごめん」

「ううん、気にしないで!ちょっと待っててね」

グラスを2つ棚から出し、麦茶を注ぎ入れる。

けど…本当は飲み物どころじゃなくて、ソファーに座る彼のことがどうしても気になってしまう。

私達が別れてから数ヶ月…今更どうして家に来たんだろう、その疑問を早く解消したくて、気がはやる。

「お待たせ、ここ…置いとくね」

ことん、とローテーブルにグラスを並べ、彼の向かい側の床に腰を下ろす。

この部屋にソファーは一つしかない。

だけど何となく彼の隣に座るのは違う気がして、敢えてそうしたのだけど、向かいに座った私を見る彼の瞳は射る様に厳しい物だった。

「もしかして、彼氏に気を遣ってる?」

「…え?」

思わず、目を瞬かせてしまう。

彼氏…?なんのこと?

そう切り返そうとした私の唇を、幸也の唇で塞がれる。

「ふ…ぁ…んっ…んぅ、ん…んんん…っ」

くちゅ、と肉厚な舌が口内に侵入し、無防備な舌を絡め取られる。

「ぁ…っん、ん…んん…んん!」

根本から舌を絡め取られ、彼の思うままに吸い上げられ、息も出来なくて…

体中の力が一気に抜けていく感覚に襲われながらも、あまりの苦しさに幸也の肩を両手で押し返す。

こんなの…だめ、なんで今更キスなんて…それも、こんな強引なキスされちゃったら…

何も、考えられなくなっちゃう…

そんな私の細やかな抵抗を示す腕を、彼の大きな手で拘束され、そのまま私より数回り大きな体で覆いかぶさる様に押し倒される。

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