パート先で出会った四十代の元ラガーマンに、熟女の行き場のない性欲をぶつける私。
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パート先で出会った四十代の元ラガーマンに、熟女の行き場のない性欲をぶつける私。 (ページ 1)
四十五歳を過ぎたころから、更年期障害の症状が出始めたと嘆く友人が増えてきた。美佐子は、動けないほどの症状はないが、とにかく最近、性欲のコントロールがきかない。
毎月の生理は煩わしいけれど、いざ終わりを迎えるとなると、もう女性ではなくなる気がして体が焦りを見せているのだろうか。
ムラムラが突然やってくるので大変なのだ。
ただ、それは決して旦那にあるわけではない。
結婚して二十三年目。セックスをしなくなって六年が過ぎた。キスどころかハグもすることはないが、性の対象ではないだけで、他に大きな問題はない。
「旦那が浮気をしていたらどうする?」
そうやって友人たちの話題にはなるけれど、美佐子はそんなことはどうでもよかった。実際に旦那がどこかで処理をしているのかもしれないが、美佐子に面倒がなければそれでいいと思っている。
一人息子も四月から高校に入学し、美佐子も四年目に入ったパートの時間を増やすことにした。
美佐子のパート先は車で十五分のコンビニ弁当の製造工場。国籍も、年齢も様々で、派遣でやって来る人も多い。
上から下まですっぽりと覆われた食品衛生白衣を着るので、顔と名前が一致するまで親しくなることもなかった。
配置される場所によってはボスのおばさんがいて、きつい口調とふてぶてしい態度にうんざりするが、一週間、一か月と慣れていくと、対処の仕方もわかるようになり美佐子も気付けば四年目のベテランになっていた。
すると、新人が入ると美佐子が初日を任されることが多くなる。何人も辞める人を見てきた経験から、美佐子は最初から全力で指導することはなかった。
ある日、明らかに若い男の子が短期契約でやってきた。挨拶も無愛想、誰とも目も合わせず、何を考えているのかわからない。
長くは続かなさそうだな、と感じながら仕事を終えて更衣室向かう。
すると、聞き覚えのある声がした。
「美佐子さん!お疲れ様です」
派遣会社の秀樹だった。この工場を半年前から担当し、新人が入るたびにこうして挨拶にやって来る。その新人を美佐子が指導することが多いので、すっかり世間話も楽しむようになっていた。
「いつもありがとうございます。今日から配属の新人のことでちょっと」
「辞めると言ったんですか?」
「いえ、そうじゃないんですが、少しお時間もらえませんか?」
「いいですよ」
誰に対しても腰が低い、接客が転職であろう四十二歳の男性だ。肌は浅黒く、身長はそれほど高くはないが下半身ががっちりしていて学生時代はラグビー部。
いつも笑顔で爽やかさもあって、感じがいい。結婚指輪もはめている。美佐子が自分の個人情報をどこまで話したかは記憶が曖昧だが、年齢と家族については言ってあった。
お互いが話しやすいと思う相手。それだけで、男女の関係はスムーズに進展する。
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