夏休みの早朝、年上彼氏に連れ出された私。旅先で発情してしまった彼とそのまま情交へ
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夏休みの早朝、年上彼氏に連れ出された私。旅先で発情してしまった彼とそのまま情交へ (ページ 1)
拓朗が急に出かけようと言い出した。
微睡んだ頭でスマホを立ち上げると、まだ午前の4時台だった。
「こんな時間から勘弁してよ…」
「いいから起きろ。大学生の夏休みは長いんだろ!」
拓朗は私より5つも歳上だが、一度言い出したら聞かない子供みたいなところがある。
頼り甲斐がある大人の男性に憧れて付き合い始めたのだが、蓋を開けてみれば理想とは真逆だった。
「じゃあ俺は、先に出てるからな」
ベッドから身を起こした私は、ボンヤリと彼がジャケットを羽織る動作を目で追い、しばらくしてからハッとした。
「ちょっと待って!その寝癖なんなの!?」
前も後ろも野良猫のようにボサボサだ。
「いいだろ別に、買い物とかじゃねえんだから…」
「よくないから」
洗面台につれていき、軽く濡らして手櫛で整えていく。
「あーっもう…身だしなみくらい自分でしてよ…」
ため息をつきながらも、端正な顔が鏡面越しに現れるとドキドキしてしまう。
それがバレるのが嫌で、視線を俯き加減にしながらあまのじゃくなことを言った。
「癖毛だし切った方がよくない?」
「いやだね、めんどくさい」
不機嫌そうに眉間に皺を寄せ、拓朗は棚のキーを手に取る。
そのまま玄関口へ行ってしまったので、私の方も渋々着替えと最低限のメイクを済ませた。
「遅い」
外へ出ると、準備万端の拓朗にヘルメットを渡された。
欠伸をしながらバイクに跨ると、
「寝ぼけて手ぇ離すなよ」
少し楽しげにも聞こえる声とともに、コンクリートの地面が流れていく。
広い背中に身を任せているうち、空は灼けるように美しいグラデーションを見せていった。
*****
拓朗が出かけたいという時は、いつも到着するまでどこへ行くかは教えてもらえない。
それが不満に感じる時もあるけれど、大概は好奇心を刺激するので楽しみな気持ちの方が大きかった。
「着いたぞ」
今回降ろされた場所は渓流だった。
時間帯のせいもあってか、夏だというのにひんやりとした空気が流れている。
拓朗は私の手を取りながら、軽い足取りで岩場まで移動した。
「すごい綺麗な水…」
底の砂利が鮮明に見えるほどの透明度だ。
「だろ?学生ん時よく来てたんだよ。人もいねえし良い穴場だなって」
得意げに笑う姿を見て、やっぱり少し子供っぽいなと思った。
見上げれば、木漏れ日が葉の輪郭を照らし出してエメラルドグリーンのカーテンのようになっている。
しばらく景色に見とれていると、ふいに後ろから抱きしめられた。
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