女の子同士のセックスに現れた罪深い形の夜のおもちゃに乱される (ページ 2)
ヴーと獣の唸り声のような下品な音を立てるそれが、私の濡れそぼった突起にピタリと当てられた。ビリっと電流が走るような痛みと、それ以上の快感が私を襲った。
ぎゃあ、と色気も何もない悲鳴を上げながら私はあっという間に達してしまう。ここまでの変貌は予想していなかったのだろう、順子の目が驚きに見開かれた。
「ぎぃっ、うああ! んんっ、ああ…っ!」
「わあ、そんなに気持ちいいの? ちょっと妬いちゃうなあ」
「あああああ!!」
すっかり緩んでいた窪みにバイブレーションの太い部分を押し当てられる。内臓ごと揺さぶられるような感覚だ。苦しいくらいに気持ちいい。痛いくらいに気持ちいい。気持ちいい、気持ちいい!
「ちょ、ちょっと休憩しようか」
「ふあっ…ああん」
「ほーら、愛美の大好きな私の手だよ」
ちゅぽっと音を立てて引き抜かれ、入って来たのは順子の手だった。でも全然気持ちよくない。順子より熱く、順子より激しいものに散々揺さぶられ刺激された後なのだ。
大好きな順子の手をこんなにも冷たく感じたのは初めてだった。なんてことをしてくれたのだろう。私は涙の滲む目できっと順子を睨みつけた。
やっぱり私たちの間に「男」なんてジャマなだけだったのだ。たとえ男性を模したおもちゃであったとしても、グロテスクで実際にはあり得ないような造りであったとしても、やっぱりこんなもの要らなかったのだ。
それを、順子にも分かってもらわなければならない。
「うわあっ!?」
私は順子の細い腰をぐいと掴んで勢いよく起き上がった。驚きに力を抜いた順子は自然とベッドへ倒れ込むような形になる。私の水でびしょびしょになったグロテスクなおもちゃを取り上げた。
無機質にヴーと唸るそれと、焦ったような表情の順子とを見ていると、妙な加虐心がむくむくと湧いて出てきてしまう。
「ねえ順子、私ちょっとだけ傷付いたわ。このおもちゃは今日限りにしましょう」
「そ…そうね! うんきっとそれがいいわ」
「だから今日だけ思いっきり楽しもうね。私だけがこんなものにこれだけ気持ちよくさせられるなんて不公平だものね。次は順子の番だよね。待たせてごめんね」
「えっちょっと待って」
待たない。絶対に待たない。私は悲しくなりながらも表情だけはにっこり笑いつつ順子の窪みへとバイブレーションを押し当てた。
「や、あああ! 待って愛美! まっ、ああんっ!」
切羽詰まった悲鳴を聞きながら、私はなるべく酷く虐めなければならない、と思った。もっと、もっと激しく痛く苦しくしなくちゃ。このおもちゃとの夜が、男性器を模したこいつとの夜が最悪だったと思ってもらえるようにしなくちゃ。
だって私たち、女性同士で気持ちよくならなきゃいけないんだから。こんなものがあったって、こんなもので気持ちよくなれたって、悲しいだけであるはずなんだから。
ああでも、もしかしたら私たち、今夜を境に互いにこっそり隠れて、似たような男性器のおもちゃで一人の夜を楽しんでしまうのかもしれない。
この苦しくて悲しくて最高に気持ちよかった夜のこと、私もあなたもきっと忘れられないよね。
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