イケメン幼馴染とセフレになった私。ドSの彼に心まで奪われて… (ページ 2)

私と隆一の関係はいわゆる『セフレ』だ。

始まりは1年前の私の誕生日の前日。

その日に彼氏にフラれた私は、幼馴染の隆一を呼び出してお店でヤケ酒を飲みまくっていた。

「本当にありえない! 誕生日だけはちょっといいレストランでごちそうして、って言っただけなのに! タカる女は無理、って何それ!? 普段は9割私の奢りだろうが!」

「そんなヒモみたいな男を飼っちゃった愛花にも責任あると思うけど」

目の前でウイスキーをちびちび舐めながら隆一が言った。

「だって、顔が良かったんだもん!!」

「だったら男の財布になるくらいの覚悟しないとダメだろ。どっちにしろおまえが駄目」

「隆一に優しい言葉を期待した私が馬鹿だったわよ!」

「じゃあ優しい言葉をかけてくれそうなやつを呼び出せよ。なんで俺なんだよ」

「どうせ私には優しい女友達なんていませんよ!」

「うわ。引くわ。おまえ心底寂しいやつだな」

「もう本当にやだー!」

「ちょちょちょ、おま、泣くな! 俺が泣かしたみたくなるだろ!?」

ジョッキをテーブルに叩きつけ、号泣し始めた私に隆一が慌てる。

その姿に少し留飲を下げた。私って本当に嫌な女だ。

その後のことはあまり覚えていない。

朝起きると、私のベッドで全裸の私が同じく全裸の隆一と一緒に寝ていた。何があったかなんて、大人の女なら一目瞭然だった。

何も覚えていない私に隆一が言うには、紳士的に家へ送ってくれた隆一に私が手を出した、らしい。

隆一との付き合いは長いけれど、お互いに異性として意識したことはない。そんな相手にまで手を出してしまうなんて、自分はよほど溜まっていたのか…と絶望した。

頭を抱える私の隣で、隆一が「おまえって結構Mだったんだな…」と呟いて、私はますます死にたくなる。

私は外見が派手形で気が強く見えるらしく、言い寄ってきた男はほとんど私にSを求めてきた。私は健気な女なので、付き合う男には尽くしてしまう。Sを求められればそう演じてきた。

それなのに。隆一には一晩でMを見破られてしまった。

「また体が寂しくなったら呼べよ。いじめてやるから」

そして私と隆一はただの幼馴染から、セフレになった。

*****

「やだぁ…何これ」

手首を縛られて、目隠しをされた。

裸の上半身が空気に触れて敏感になっている。そこに向かって隆一がふぅ、と息を吹きかける。たったそれだけの刺激で、私の体はビクリと跳ねた。

焦らすように、胸の周りを撫でられる。触ってほしくてたまらない乳首が固く立ち上がるのを感じる。

熱くなっていく股間をごまかすように太ももをすり寄せると、胸がぷるんと揺れる。恥ずかしい。

隆一の体が覆い被さってくる。私の胸が隆一の重さで押し潰される。重い。でも、嫌じゃなかった。手首を拘束さえされていなかったら、隆一の体を抱きしめたかった。

隆一と体の関係を持つようになって約1年。私はいつの間にか、隆一を好きになってしまっていた。

「好き」と言ってしまいたかった。もし隆一と恋人になれたら、きっと私は幸せだと思う。けれど、「そんなつもりじゃなかった」と拒否される可能性を考えると、とても言えなかった。

隆一の固いイチモツが、私の太ももに接している。私に興奮してくれている、それだけで嬉しかった。

私に覆い被さったまま、隆一はしばらく動かなかった。「隆一?」不安に思って、名前を呼んだ。それに答えたのは大きなため息だった。

体の奥が冷えていく。何か、隆一の気に入らないことをしてしまったのだろうか。そう不安になった時、耳元で囁かれた。

「愛花…好きだ…。もうずっと前から」

「…」

突然の告白に、私の体が硬直する。直後にカッと熱くなった。

「…とりあえず、目隠しを外してくれる?」

なるべく平静を装って、隆一に頼む。隆一は少し戸惑った後、目隠しを外してくれた。久しぶりの光を眩しく思う中、不安げな表情を浮かべる隆一の顔が見えた。

「好き…私も隆一が好き…」

言いたくて言えなかった言葉が私の口から零れ出る。隆一は目を見開いた後、喜びの声を上げて、私の体を強く抱きしめた。私はいつの間にか拘束が解けていた両腕で隆一を抱きしめた。

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