大雨に降られて最悪だ…と思ったのに思わぬ展開に…仕事中でダメだってわかっているのに

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大雨に降られて最悪だ…と思ったのに思わぬ展開に…仕事中でダメだってわかっているのに (ページ 1)

デパートで行われるバレンタイン企画や、夏の水着販売会。
そんなイベントの準備をする仕事を私はしている。

車で本社から必要な資材を積んで会場に到着、そして搬入、設営。
それが私の仕事。

力仕事もあるので、男性社員とペアを組んで現場を担当する。
今日のペアは入社3年目の啓介くん。

「里香さん今日はお願いします!重いものは全部自分が持つんで!」

啓介くんはフレッシュだがとても頼りになる。
そして長身イケメンなので社内でもダントツの人気だ。

現場まではしばらく車で2人なので少しドキドキしてしまう。

「里香さん彼氏出来ました?」

私に長らく彼氏が居ないことを知っていながら毎回会うたびに聞いてくる。
いじわるなもんだ。

「この仕事してて彼氏できると思う?笑」

そう、この仕事はイベントによって勤務時間が変わるので朝早くから夜遅くまでとても不規則なのだ。

アフター5で合コン…なんてことは夢のまた夢。

「いやぁそうっすよねー。」

「啓介くんこそどうなのさ、好きな人と進展あった?」

こんなルックスなのでさぞ女の子には困らないだろうと思っていたが、実は3年ほど片思いしている女性がいるらしい。

そんな話をしていたら今日の現場についた。

今日は新商品のお披露目立食パーティーだ。
食事の準備もあるのでなかなかの大荷物。

「じゃあ私このセット運んじゃうね!」

「いやダメっすそんな重いの。里香さん女の子なんだから。」

”女の子”

5個も年下の男の子からそう呼ばれて胸がキュンとした。

(力仕事ありきのこの会社で女の子扱いなんて滅多にされないから…)

と思ったが、胸が高鳴った理由はそれだけでは無いかもしれない。

「んじゃこれもらっちゃいますよ!」

そういうと啓介くんは私の後ろからかぶさるように、荷物をひょいっと私の手から取った。

(顔近い…!)

急なバッグハグ状態に心臓がバクバクしてしまう。

「里香さん顔赤いっすよ?笑 暑いの?笑」
にやっとしながら聞いてくる。

暑いわけ無いのを知っていていじわるなやつ。

「暑い暑い!やっぱデパートの駐車場って暑いよね〜!じゃあその荷物頼んだよ!」

恥ずかしさをごまかすように他の荷物を確認しに車内に戻った。

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