行きつけの美容室のお兄さんとのセックスが気持ち良すぎて獣のように吠える私
キャラクター設定
登場人物をお好きな名前に変更できます。
milkyに掲載の小説は当サイトが契約した作家によるオリジナル作品であり、著作権は当サイトにて保持しています。無断転載、二次利用は固く禁じます。不正な利用が確認された場合、法的措置を取らせていただきます。
行きつけの美容室のお兄さんとのセックスが気持ち良すぎて獣のように吠える私 (ページ 1)
「今日はどうなさいますか?」
コウジは改まった口調でそう言った。
「うーん。顎くらいの長さで切りそろえる感じで」
吉乃は鏡の中に映っている自分を眺めながらそう答えた。
「承知しました」
コウジはニカッと笑ってケープを取りに行く。
ここは街中から少し外れた美容室で、コウジはそこの美容師だった。
吉乃がコウジの店に初めて訪れたのは高校生の頃からだから、もう十年来の付き合いになる。
コウジは三十代になるが、見た目は二十代半ばくらいに若い。
店内にはコウジが丁寧に手を入れて育てている観葉植物がたくさん置いてあった。
それらは青々とみずみずしく葉を広げており、吉乃はサボテンでも枯らしてしまうから、それが少し羨ましかった。
長い付き合いから、突っ込んだ下ネタを話題にすることもあるふたりだが、吉乃が察するにコウジはかなりモテていた。
女の人にモテるひとは植物を育てるのが上手いのだと吉乃は思っていた。
ケープを手にコウジが戻ってきて、それを吉乃に巻いてくれる。
そしてウエストポーチからハサミを取り出すと、おもむろに吉乃の髪の毛をカットし始めた。
「だいぶん伸びたね」
「うん。短くするのは半年ぶりかな」
「彼氏できた?」
「うん。できたよ」
できたはいいんだけど…と吉乃は少し言葉を濁らせた。
吉乃は人に相談しにくい悩みを現在抱えていた。
「いいんだけど、なに?どうかしたの?」
「それが…彼氏との、そのエッチのことなんだけど」
「うん?」
コウジは慣れた手つきでハサミを動かしながら、時折鏡越しに吉乃のことを見た。
コウジとは下ネタでよく盛り上がっているし、コウジは職業柄いろんなひとと接するので、大抵の話題には動じない。
自分より経験豊富だし、この際相談に乗ってもらおうと吉乃は決心した。
「フェラチオが下手だって、彼氏が言うんだよね」
「ええ?」
コウジは笑った。
だが、それは吉乃にとって真剣な悩みだった。
「そりゃ、経験人数は多くはありませんけど。というか、非モテだから彼氏も今のひとで二人目なんですけど」
「フェラチオなんて、テクじゃなくて気持ちだよ」
「コウジさんはそう言ってくれますけどね、彼氏から言われると傷つくし、自信なくすよ」
吉乃は軽くため息をついてみせた。
こうやって、吉乃はコウジにならなんでも話せる。
コウジは吉乃にとって、昔からかっこよくて、優しくて、親しく話ができる憧れのお兄さんだった。
正直、片思いしていた時期もある。
吉乃はじっと鏡越しにコウジを見つめて言った。
「じゃあ、練習させてくれません?」
「はい?」
*****
コメント (0)