片思いしている上司をお持ち帰りしたはずなのに、何故か私がベッドに押し倒された!?
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片思いしている上司をお持ち帰りしたはずなのに、何故か私がベッドに押し倒された!? (ページ 1)
会社からも期待されていた大きなプロジェクトがようやく終わりを迎えた。
十二分の結果を出すことが出来たので、社長からはチーム内に特別ボーナスが支給され今日はチーム全員でお疲れ様会を開くことになった。
夕方から始まった飲み会は日付が変わる前には皆酔っ払っていてなんとか会計を済ませると解散になった。
「本当に大丈夫?柊さん、今ならまだ代わりの人いるけど…」
「本当に大丈夫です!東部長の家、私の家から目と鼻の先なので。タクシー代、月曜日経理の人に領収書だしますね!お疲れ様でした!」
心配そうに私を見つめる先輩に笑顔を見せて、既に酔いつぶれた東部長が乗ったタクシーに乗り込んだ。
実は私は少し前から東部長に片思いをしている。帰る前に悪知恵が働いたのはきっとお酒のせい。
私の住所を伝えたタクシーが動き出す、私は今日東部長をお持ち帰りします!
*****
「東さん、結構重たい…」
私の自宅マンション前に到着したタクシーに会計を済ませ、私は東部長を引きずるようにして家に連れて帰った。
酔いつぶれて半分寝ている男性は思った何倍も重たくて家に連れてくるのも一苦労だったが、その分私のベッドに東部長が寝ている姿はまさしく絶景。
「夢みたい…」
好きな人が私のベッドに寝ている、なんて素敵なんだろう。
すやすやと寝息を立てる東部長。手を繋いでみたり、髪を撫でたりしてみたけれどそれ以上に襲うほどの勇気は私には無かった。
枕元に座って東部長を見ていたけれど、しばらくして私も疲れが出てきた。
「私はソファに行きますからここは好きに使ってくださいね、東部長」
寝ていると分かっていても耳打ちしてから立ち上がる。
こっそり、ほんの少しだけ東部長の額に唇を押し付けてから。
「おやすみなさい」
部屋を出ていこうとしたとき、私の腕が掴まれてそのままベッドに引きずり込まれた。
何が起きているのかわからないまま私の口が乱暴に塞がれる。
「んっ…!んん、東、部長…?」
目を開けると、そこには私をベッドに押し倒した東部長がいた。
私の両腕は逃げられないように押さえつけられ身動きが取れない。
いつもと違う男の顔をした東部長に心臓がドキドキする音が聞こえる。
「何で俺の部屋に…駄目だろ。そんな悪戯したら…」
「へ…、ここ。私の部屋…」
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