とっても優しい家庭的な彼氏に、看病されたと思ったら襲われてしまい…
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とっても優しい家庭的な彼氏に、看病されたと思ったら襲われてしまい… (ページ 1)
久しぶりに風邪をひいたと思ったら、こじらせて1週間も休んでしまった。
「本当に心配したんだからな?全然大学来てないし、メールも返ってこないし…」
「ごめん正臣。いろいろ買ってきてくれてありがとね」
熱が下がったので数日ぶりにメールしたら、彼氏の正臣が飛んできた。
実家は遠くて頼れないし、友達も忙しいし、正臣がいてくれて本当に良かった。
「具合はどう?」
「まだ少しだるいけど、熱は下がったし食欲も出てきたよ」
「そっか。じゃああと少しで完治ってところだな」
安心したのか正臣は、そのまま寝てて、と言うとうちのキッチンで何か作り始めた。
「何作ってるの?」
「卵がゆ。風邪は治りかけが肝心っていうだろ?だから食べやすいものをと思って」
買ってきたゼリーやスポーツドリンクは冷蔵庫に入れ、切らしていた常備薬も補充して棚にしまってくれている。
さながら保護者のような手際の良さに私は感心しっぱなしだった。
「すごいね正臣。今すぐにでもお嫁に行けるよ」
「俺が行く側かよ!」
そんなやり取りをしつつ笑っていたら、安心したのかあくびが出て、いつの間にか眠ってしまっていた。
*****
目が覚めると、すぐ近くで人の気配がした。
さらに、唇に柔らかい感触が。
「んぅ…正臣…?」
「あっ…」
ぼんやりと目を開けると目の前に正臣がいて、すぐに私の上からどいたようだった。
今の感触は、ひょっとして…。
「キス、してた…?」
起き上がらず正臣の方を向いて聞いてみると、当の本人は顔を真っ赤にしていた。
小さく頷くと、少し離れた位置でおもむろに正座をする。
「ごめん…ゼミやら課題やらで最近全然会えなかったうえに、風邪で連絡取れなかったから…」
「こうしてちゃんと会うの、1ヶ月ぶりくらいだもんね…」
「ん…。少しでもスキンシップしたいなと思って…でもダメだよな!本当にごめ…」
そう言う正臣の言葉を遮るように、布団から出て彼に近づく。
「日奈!いいよまだ寝てて…」
「ううん、私も正臣とスキンシップしたかった」
「え…?」
焦る正臣を壁に追い詰め、パジャマ姿の私はそのままぎゅっと抱き着く。
正臣のにおいがして心に温かいものが広がった。
「ねぇ…しよ?スキンシップ」
*****
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