古い風習を守るお祭りで再会した幼なじみ。真っ直ぐな優しい彼は〇〇だった!

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古い風習を守るお祭りで再会した幼なじみ。真っ直ぐな優しい彼は〇〇だった! (ページ 1)

はつねは禊(みそぎ)の神事で濡れた白装束の前をかき合わせて、社(やしろ)の中に座った。今日は村の古い神社の嫁入り祭りだ。普段は人が訪れる事もないこの小さな神社の風習で、8年に1度、神社の山の神に嫁候補を差し出す。一晩お社で嫁候補は過ごし、その後の8年間を神の嫁、として神事を司る。

地域の未婚の成人女性から選ばれるのだが、最近は住む人も減り、高齢の者ばかりが残されてなり手が中々見つからない。はつねはお祭りの間だけ、と地元へ呼び戻されたのだった。

*****

「寒いなあ…」

まだ春も浅く、夜の冷気に体温が奪われる。濡れた白装束が肌に張り付き形の良い乳房と乳輪が透けて見える。

子供の頃はこのお社の裏庭で近所の友達とよく遊んだものだった。

そういえばその頃この祭りを見て、山神さまのお嫁さんになりたいと思ったな。お祭りごっこなんかもやったっけ。あの時、神さま役だったのは…。

いつのまにかはつねはうつらうつらしていた。

*****

目覚めた時、はつねはふかふかの布団に寝かされていた。

あれ、私眠ってしまったんだ…。

お社の板戸の隙間から明るい陽が差し込んできていた。

「あっ!目覚められましたな?」

枕元から声がした。

「今、主(ぬし)さまをお呼び致しますのでお待ち下さい」

「あの、私…」

「寒さで凍えられて。危ないところでしたわい。そのまま横になっておいでくださいまし」

ぱたぱたと足音が遠ざかって行った。

まだひどくだるく、目蓋が重い。お祭りはもう終わったのかな…そう考えながら瞳を閉じているうち、またうつらうつらとしていた。

*****

「はつね、また眠ってしまったのか?」

声に呼ばれて目を開けると、見たことのないゴツゴツした男がはつねを見下ろしていた。

「あの、神主さん?」

こんな人だったかな、と思うが頭がはっきりしない。

「よかった、目覚めたか。お前が凍えて意識を失った時には慌てたぞ。昨夜は冷え込んだからな。禊とはいえ、あんな濡れた着物ではな」

「あの、私眠ってしまったんでしょうか?お祭りは終わったんですか?」

「そうか、覚えてないか。無事終わったからはつねはここにいる。つまりその…私の嫁に迎え入れた」

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