とても美しい人から教えられる初めての快感。オナニーがこんなに気持ちいいなんて。 (ページ1)

 タウン情報誌をめくっていて、萌絵はこんな広告を見つけた。

『イケない女性のためのオナニー教室』
『セックスで満足したことがない女性はたくさんいます。仲間と一緒にイケる体になりましょう』

 電話番号とメールアドレス、教室の先生らしい美しい女の人の写真が載っているだけで、詳しいことは何もわからない。だが萌絵はその広告から目を離せなくなった。

 写真のその人は本当に美しかった。肩までの黒髪、中性的な顔立ち、ほっそりしたスタイルは役者かモデルかと思わせるほど。萌絵はこの人に会いたいという思いに突き動かされてメールを送った。

 体験教室の日、萌絵はとんでもないことをしてしまったのではないかと後悔した。『オナニー教室』なんて怪しすぎる。でも予約をキャンセルするということはまったく考えなかった。先生に一目でも会いたい。

 新築の豪華なマンションの一室に『オナニー教室』はあった。インターフォンを鳴らすと先生がマンションのエントランスまで萌絵を迎えに来てくれた。

「はじめまして。ようこそ」

 優しく微笑む先生の美しさは写真とは比べ物にならなかった。萌絵は一目で恋に落ちてしまった。ろくに挨拶もできないまま先生に促されてエレベーターに乗り、最上階へ。見晴らしのいい大きな窓のあるリビングで、カウンセリングから体験教室は始まった。

「萌絵さんはセックスの経験はありますか?」

「……はい、一応」

「経験人数は?」

「二人です」

「その時は気持ち良くなれましたか?」

 萌絵はうつむき、黙って首を横に振った。セックスは痛いだけだったし、オナニーをしてみたいと思ったこともなかった。性的な気持ち良さを感じることは一生できないのだろうと諦めている。先生は微笑み、萌絵の両手をとった。萌絵の鼓動がどきんと跳ねる。

「女性はかならず気持ち良くなれます。私が保証します。今はまだ快感のスイッチが見つかっていないだけです。これから少しずつ探していきましょう」

 萌絵の手を包みこんだ先生の手から優しさが流れ込んでくるようで、萌絵はいつまでもこうしていたいと思いながらうなずいた。

 いよいよ講義を実体験すべくベッドルームに案内された。クイーンサイズのベッドが部屋の真ん中に置かれている。間接照明がやわらかく部屋を照らしていて緊張がほぐれていく。白で統一された部屋は清潔で居心地がいい。

「奥にシャワーがあります。どうぞ使ってください」

 先生からタオルを手渡されて萌絵はおそるおそる部屋を横切ってシャワールームに向かった。シャワールームは広々としていて一人で使うのがもったいないくらいだ。萌絵は良い香りのするボディーソープで念入りに体を洗った。

 シャワールームに準備されていたバスローブを身につけて部屋に戻ると、リラクゼーションミュージックがかかっていて、照明は先ほどより暗めになっていた。

「落ち着きましたか?」

 先生と目を合わせると、またどきどきが激しくなった。先生が側に寄ってきて萌絵の肩を抱き、ベッドに座らせた。萌絵が緊張で固まっているのを解そうとするように背中を優しく撫でてくれる。

「初めはみんな緊張します。緊張は快感を得るのに邪魔になりますから、まずはリラックスしていきましょう」

 そう言いながら先生は萌絵の手を取り、優しく撫でだした。いい子いい子と褒められているようでくすぐったい。萌絵の頬が少しゆるんだ。先生は萌絵の肩も背中もマッサージするように撫でてくれて、どんどん緊張がほぐれていく。

「萌絵さんも自分で撫でてみましょう。膝や腰に力が入っているようです」

 言われたとおりに膝と腰を撫でさする。

「足も楽に伸ばして」

 膝から下をぴったりとそろえて座っていたが、そろりそろりと足を前に投げ出すように伸ばす。

「頬から耳、首筋も撫でてあげて」

 先生の声は少し低くて耳に心地よかった。言われたとおりに肌を撫でさすっていると、お風呂に入っている時のようにリラックスできて気持ちがすっかり落ち着いた。

「襟元から手を入れて鎖骨に触れてみよう。そこからワキまで指でたどって」

 人差し指で鎖骨のくぼみをたどり、ワキへと指をすべらせる。くすぐったくて「ふふっ」と笑い声が出た。

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