先輩、オオカミさんになってください!なんて口では言えないけど飲み会の後に奇跡の展開が? (ページ 2)
気がついた時には、知らない天井が見えた。
「…え…」
「あ、やっと起きたんか。えらい気持ちよさそに寝てはったなあ」
ふかふかの感触に自分の辺りを見渡せば、そこは大きなベッドの上で隣には青也先輩が寝転んでいた。
「かわええ寝顔やったから、ちょっと残念やけどね」
そう言ってベッドサイドから水を取ってくれる。え?何この状況?
「あの、ここ、ホテルですよね」
「おん。そうやで」
「なんで先輩と…?」
「…ふはっ!なーんも覚えてへんのん?あんなに熱烈な告白してくれたんに」
「コッ、告白!?し、してないですよ!?えっしました???」
「青也先輩かっこいいです、青也先輩と付き合える人はいいですね、青也先輩の彼女になりたいですーいうて、俺んとこくっついて離れへんかったんやけど。周りのヤツらアホみたいに騒いでたで?」
まったく身に覚えが無さすぎて、恥ずかしさで身もだえしそうになる。そんなの明日からどんな顔で大学に行けばいいのだろうか?
「消えたい…」
「うーん、今日ようやっと手に入れれた好きな子に消えられたら困ってまうわ」
「え?」
青也先輩は、細くて綺麗な手で私の髪の毛を撫でる
「ずーっと、俺も好きやったんよ。やから今日もあの席に座ったし……澪ちゃんから言われてしまうとは思てへんかったからビックリはしたけどなあ」
「そんなの、いつから…?」
「いつからやと思う?…まあそれはこの先いくらでも教えたるよ」
それより、と青也先輩は顔を近づけてくる。
「そないなえっちな顔して、食べて欲しいん?」
えっちな顔、というのはどういう顔なのだろう?自分の顔がどうなってるか分からなくて思わずほほを自分で触る
「目、うるうるして、顔赤くて、そないな顔誰にも見せたくなかったからホテル連れてきてんけど……正直かなり限界やから体調良くなったんなら帰り?俺オオカミさんになりたないねん」
オオカミさん、限界、それは、そういう事をしたいということなのだろうか。
この時多分きっと私はまだ酔っ払ってて、そのせいでつい口を滑らせてしまった。
「…青也先輩なら、いいですよ」
ビックリした顔の青也先輩は、少しだけ固まってて、けれどその目をゆっくり細めて鼻先をくっつけてくる。
「…後悔せん?」
「しんでも、しません。」
重なり合った唇は、熱かった
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