いつも私に懐いてくる後輩と飲み会のあと気づいたらホテルに!?可愛いと思っていた後輩は実は狼だった!!
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いつも私に懐いてくる後輩と飲み会のあと気づいたらホテルに!?可愛いと思っていた後輩は実は狼だった!! (ページ 1)
「ミサせんぱ〜い、お疲れ様っス!!」
ニコニコ人懐っこい笑顔で元気よく挨拶してくれる彼は今年入ったばかりの期待の新人くん。
初めて彼を見た時の第一印象は、くせっ毛で女の子のように可愛いお顔をしているけど身長も高くてどことなく男らしさももっているちょっと中性的でキレイな青年…という印象だった。
私が彼の教育係として任命されてから半年。
ものすごく気遣いもできて物覚えもよく仕事もどんどん覚えていくから上司からとくに期待されている。
ちょっと前までは学生だったはずの彼…しかし、彼ができる男なのは周知の事実だった。
「ガクくん、お疲れ様。もう今日の業務は終わったの?」
「はい!あとは、今日の議事録をアップロードするだけで終了です!」
「ミサ先輩も業務終わってますよね?…この後、ちょっと時間ありませんか?」
「今日このあと?う〜ん…」
今日は特に誰かと約束があるわけじゃなかったけれど、つい半年前くらいに繁忙期で忙しく観にいけなかった映画がとうとう配信されていたからさっそく観たいなと思っていた。
今日の予定を聞いてくるということは、ガクは私に相談か何かあるのだろう…
ウルウルとした瞳で私をみている彼をなんだか断るのは心が痛み「特に予定はないよ」と言ってしまった。
まさか、このあと…彼の【本当の目的】を知ることになるとは思ってもみなかった…
*****
「先輩?起きましたか?…大丈夫でしたか…飲みすぎちゃいましたよね…すみません…」
お水です、といって心配そうに差し出してくれる彼を見上げながら少し前までのことを思い出してみる。
たしか、ガクくんに相談があると言われて2人で会社から少し離れたこじんまりとした居酒屋へ向かって…
そこでガクくんから「先輩って彼氏とかいるんですか?」とか「どんな男性がタイプなんですか?」とかプライベートなこと質問責めにされてるうちに…飲みすぎて…寝ちゃった?!
やだ…後輩の前で飲みつぶれて寝ちゃうとか…恥ずかしすぎる…!!
「あの…ガクくん、ごめんね。私飲みすぎちゃったみたいで…えっと、ここは…どこかな?」
「あ、えっと…先輩すみません、僕が飲ませすぎちゃって…先輩が辛そうだったので少し休憩した方がいいかと思って…ここ…駅前のホテルなんです」
…え?ホテル?!
ガクくんとホテルにいるってこと??
「先輩、すみません。近くで休めるところがここしかなくて…軽率でしたよね…本当にすみません。」
しゅんっとしてるガクくんを見てると、こちらまで心が痛くなってくる。こんなピュアな後輩に対して私は何を心配したのだろうか…自分が恥ずかしくなった。
「私が調子にのってガバガバ飲んじゃったのがいけないんだよ!迷惑かけてごめんね、ガクくん!」
「ぜんぜん迷惑なんかじゃないですよ!!俺の方こそ先輩につらい思いをさせてしまって、しかも…こんなとこ連れ込んじゃって…すみません!」
可愛い顔に似合わずがっしりと骨ばった手を首の後ろへもっていき耳を真っ赤にさせて俯くガクくんがなんだか可愛い…。
どうやら会社の先輩とホテルにきてしまっているのが恥ずかしくなってきたらしい…
その姿にキュンとしちゃった私は…先輩面で調子に乗ってしまったのだーーー…
「なぁに〜ガクくん、もしかして…緊張してるの?」
ビクッと身体を揺らした彼が面白く、また酔いがまだ残っているというのもあって私はもう少しいじめたくなってしまった。
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