アトリエに棲むミステリアスな義兄と秘密を共有する夏休み。甘味より甘い時間… (ページ 3)
数週間後、
私はまた紳一さんのアパートを訪れた。
その日はアパートのドアが開いていて、こっそり顔を出すと、紳一さんが窓際に座っていて、うちわを手にして街並みの様子を眺めていた。
愛おしくて笑みがこぼれる。
「お邪魔します」
「ああ、手毬さん。いらっしゃい。今休憩していたんだ」
「今日は甘味を差し入れに…」
「いつもありがとうね。玄関のドア、閉めてくれる?」
「はい」
*****
生地の薄い浴衣に着替えさせられた私は、またお手伝いができるのだと嬉しかった。
いつものようにアトリエの椅子に座ると、紳一さんがカメラを持ち、何ポーズか指定をしてきて、私はそれに従った。
(楽しい。私、旦那よりこの人が好き。確信なんてずっと前からしてたんだ…)
「手毬さん、そこで一人で自慰行為をしてもらえるかな?」
「…はい」
(紳一さんのためなら…)
私は椅子の上で片足を床に下ろして、恥部を彼の方へ向け、指を自分の唾液で濡らして、最も感じるクリトリスを、円を描くようにいじり始めた。
「あっ、ぁん、紳一さんっ」
(見て、くれてますか?私のことだけ、見てくれてますか?)
「うん、いい感じだよ。綺麗な絵が撮れそう…一人でこういうことをするのに慣れてたりする?」
「えっ、ま、まさか…」
「弟じゃ、満足できてなかったりする?だとしたら、相談に乗るよ」
(違う。私はあなたが…)
「次は中に指を入れてみようか」
「は、はいっ…く、うぅ!」
ずちゅ、くちゅんっ、くち、くちゅ…
「紳一、さっ…あんっ」
「どうしたの?きつかったりした?」
「私、あぁっ…は、ぁあ、もうあなたが、あなたしか愛せない」
最後の言葉は、胸に秘めておくつもりだったのに声に出てしまっていた…。
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