アトリエに棲むミステリアスな義兄と秘密を共有する夏休み。甘味より甘い時間… (ページ 2)
休憩と称して、私は羽織を貸してもらって、2人してベッドに座り氷菓子を食べた。
「手毬さんは優しいな。きっと弟も喜んでいるよ」
「いえ…立派な妻になれているといいのですが、夫のお気持ちをまっすぐ聞けていないので」
元々、紳一さんと夫の家は資産家。私は何故見初められたのか、未だによくわかっていない。
氷菓子を食べ終わったところで、紳一さんに声をかけられる。
「手毬さん」
紳一さんにベッドに押し倒される。
私の幸福の時間が始まる。
私はこれから始まることがわかっていた。それでも、拒みはしなかったどころか、喜びを覚え、受け入れる準備をしていた。
「んっ…」
冷たい口付けが交わされる。
(甘い…氷菓子の味がする)
口内で舌と舌が絡み合う。お互いの粘膜がくちゅくちゅ、と部屋に響くほど甘い音を出してくる。
「はっあ、ん…ぁ」
(紳一さんのキス、好き)
「手毬さん、今日も可愛いね」
頬に触れてくる手は、冷たいキスに相反して熱を持っていて…
ぐぷっ…ず。
「ああぁぁぁんっ!」
「手毬、さんっ…」
「はぁ、紳一さん…もっと、奥にきて、くださいぃ」
「…ん、いいよ。あなたの中はとてもあたたかい」
紳一さんの男性器が私の秘部を幾度も突いてくる。それも重点的に感じる場所ばかり。
「きゃ、はぁぁああっ!あんっ、んん!くふっ…あぁあっ」
「ここ、赤くなってる」
紳一さんは私がのけ反ると、片方の乳首に痕をつけないように優しく噛みつく。
(ああ、旦那にばれてもいいから…そんなに優しくしないで)
乳首に傷や痕がついていないことを確認され、舌先でぺろっと乳首を転がされるように遊ばれる。
「ひゃ、ああんっ」
「相変わらず、反応がいいですね」
この紳一さんの言葉。そう、私たちは不倫関係にあった。最初は純粋に芸術活動のためにヌードモデルをしているだけだった。
そのうちカメラや画材の整理や差し入れで、旦那が会社に行っている時はこっそり顔を出すようになった。
そして、紳一さんの不思議な魅力に惹かれて…
(私…紳一さんが好きなのかもしれない)
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