終電を逃した職場の後輩を家に泊めたら、優しい雰囲気から一変して『男』を意識させられる話 (ページ 2)

掴まれた腕が思いのほか熱く、力強くて一瞬ドキッとしてしまう。
それをごまかすように、わざとおちゃらけた風に「男なのはさすがに知ってるよー。でも木村くんじゃん! 変なことになんてなんないでしょ」と言うと、掴まれていた腕に力がこもる。
どうしたのだろうと思い見上げると、真剣な光を携(たずさ)えた、少し怒ったような彼の目が私を見つめていた。
「ひとのきもしらないで」…と彼の口が動いた気がする。
けれど私の鼓膜はいま、自分の鼓動の音がやけに大きく響いていて、仕事をしてくれない。

「清水さん、ちょっと俺のこと舐めすぎ」
「え? いやいや、気に障ったなら謝るよ。舐めてるとかそういうんじゃ…」
「俺、あなたが思ってるほど行儀のいい後輩じゃないんですよ」

そう言うや否や壁に追い詰められ、唇をすくい取るように塞がれた。
驚いて反射的に引き剥がそうとするものの、腕はきつく壁に押し付けられていて身動きは取れない。
荒々しく思えるその行動だが、反対にキスはとても優しくて。
そのギャップに私は頭がクラクラしてしまう。

「ん…、木村…くん、まっ」
「いい加減、俺のことちゃんと男として意識してください」

ずっと好きだったんだから――
そんなか細い呟きが耳に入ってきて、たまらなくなる。
私も好意を寄せていたが、仕事盛りの彼の邪魔にはなりたくなくて、想いを秘めていたのだ。
なにより、自分の方が年上だから、遠慮していたのも事実で。
でもこんなキスをされたら、もう気持ちを抑えられる訳がない。

私の抵抗が弱まったと判断すると、彼は即座に私を抱きあげて「寝室どこですか」と問いただしてくる。
寝室に案内すること=キスの先の行為に合意すること。
私は逡巡したのち、指を指して彼を寝室へと導いた。

*****

「あ…んん、っ」
「清水さん、キスだけでこんなに濡れてたんですか? すっごいぐしょぐしょ」

ショーツの上からでも潤っていることがわかるくらい染みを作っているそこは、すでに受け入れられるくらいに蕩けていた。

「興奮してくれてたんですね。嬉しいです」
「恥ずかしいから…そういうこと言わないで、んぁっ」

クロッチの隙間から差し込まれた指が、焦らすように陰部の周りを撫でる。
そのたびに、くちゅくちゅと水音が響いて、居たたまれない。
指の滑りの良さから、自分がどれだけ濡れてしまっているのかわかってしまい、羞恥心で顔に熱が集まっていく。
しばらくぬめりを楽しんでいた木村くんは、おもむろに指を一本、私の中に侵入させてきた。

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