浮気の仕返しに職場の後輩と浮気する人妻の私 (ページ 5)
浮遊感と背中の布団共に視界が逆転して咲夜を見上げる体勢になると、奥への衝撃が強さを増して思わず半裸の体を仰け反らせた。
「自分の好きな人が目の前で淫らな姿になって、動いて感じてるわけですからね」
左右の胸の膨らみをギュッと掴むと、力強く腰を打ち付けられる。
「あっ、あっ…あぁんっ、急に」
「僕ももう、我慢の限界、なんですっ」
「ひっ、あっ…あぁんっ!」
球体をゆがめて時折キュッと膨らみの先端を摘ままれると、稲妻のような背筋をビビッとしたものが駆け巡った。
「そんな、締め付けないで、くださいよ…」
突き上げられた衝撃で下半身に力を入れて膣内も締まったらしく、上で動く咲夜が射精直前のような顔をしていた。
「ひっ、そんなこと、言ってもっ…」
「まだ、心美さんの中に居たいのに…イッちゃうじゃないですかっ」
「あっ…はぁんっ…!」
内壁が敏感になっているのか、身じろぐ力加減でも高い摩擦熱が生じた。
イキそうなのは、私も同じらしい。
夫すら知らないのに、こんな短時間でいつ知ったのか。
咲夜の下半身が確実に刻む好みの律動が、私を快楽の頂点へ誘う。
血液が沸騰しているように中心部や全身が熱い。
高熱をわずらったようにぼんやりしていく脳内。
チカチカとフラッシュのように点滅する視界。
「咲夜っ…私もう…」
「…見せてください、心美さんのイキ顔」
これ以上に咲夜を近くで、奥深くで感じていたくて、脚を腰に絡めて真上で動く逞しい体を抱き寄せた。
最大の硬度と質量を含んだ肉を避妊具を通して締め付けつつ、子宮の周辺を突き上げられるとその瞬間はあっけなく訪れた。
一瞬だけ視界や頭の中が真っ白になり、幽体離脱したような錯覚に陥る。
「っ…!」
薄い意識の中、腕や脚を絡めた体に力が入ると、避妊具越しに温かなものを感じた。
***
咲夜に背中を向けて身支度を整える。
「ゴメン…私は先に帰るね」
相変わらず背中を向けたまま、通勤バッグを手にしてその場で立ち上がる。
「今日のことは、お互い忘れよう。明日からは、また職場の先輩後輩ね」
「強引に、申し訳ございませんでした」
「じゃあ、またね」
沈黙の中、ローヒールのパンプスを履いて、ドアノブに手をかけて回した。
「心美さん!」
短時間の沈黙を破り、咲夜は声を張り上げて私の名前を口にした。
「また浮気がしたくなったら僕を頼ってください!」
「…」
その言葉に何も応えず、ドアを開けて咲夜を残して部屋を出た。
職場の人間が知らない咲夜の一面を見られた優越感。
咲夜と過ごした官能的で濃密な時間。
それらを思い出すだけで、未だ体に残る咲夜を受け入れた感触が鮮明になっていく。
また浮気がしたくなったら僕を頼ってください?
…できないよ、そんなこと。
次に頼ったら…
「…もう浮気じゃ片付けられなくなる」
これはたった一夜の過ち。
一時の感情に身を任せた火遊びだ。
次なんてもうない。
そう言い聞かせながら、コツコツと音を立ててエレベーターへ向かった。
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