髪型もスタイルもあの頃と同じ元カレが店の前で待っていて…抑えきれぬ激情 (ページ 3)
「お願い、雅人。」
自分が抑えられなかった。
「詩織、どうしたんだ?」
「雅人、もう一度だけ私を見て。」
「あぁ、何度でもいつまでも詩織だけを見ているよ。」
そういって、荒々しく私を抱きしめる雅人。
雅人が誘ったのか私が手を引いたのか、どちらなのかも分からないうちに私たちはホテルの一室にいた。
「お願いっ、キスしてっ!」
ベッドへと倒れ込んだ私を押さえこむようにして雅人は唇を重ねてきた。
(あ・・・、この感触だ。)
私の唇は雅人の舌が割りいってくる感触をしっかりと覚えていた。
生温かい滑りのある舌か私の舌を探し当てて回り込むように絡め取っていく。
「むうっっ、うぅんっ。」
「むふっ、うむんっ。」
声にならないくぐもった響きだけが耳に残る。
(そうだ・・・、いつもこうだった。)
雅人のキスはとても長い。
でも、私はそれが好きだった。
「詩織っ!」
雅人はあの頃と殆ど変っていない。
変わったのは私の方・・・。
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