怪しくも紳士的な梟にセックスレスを相談したら…導かれてみる夢の正体とは (ページ 6)

「美香様。」

扉の向こうにいた先程の男性が、スッと頭をさげる。

「お着替えお疲れ様でした。この先が本日のステージになります。そして、向かう前に、いくつかして頂く事がございます。」

そして、スーツのポケットから小さな機械を取り出した。

「これを耳にお付け下さい。ステージ内には私は入りません。音声のみ届けさせて頂きます。」

「わ、分かりました。」

「お相手になるパートナーは、一切言葉は話しません。ですが、美香様はご自由に発言して頂いて結構です。」

こ、言葉を話さない…?

手のひらでそれを受け取る。

困惑な表情をしていたのか、男性が言葉を続けた。

「お客様の望むイメージを壊さない為のルールです。好きな方や想う相手と違っては自分を曝け出す事は出来ません。」

続けて、出された黒い物。

「そして、それを完全に再現する為に美香様にはこちらをして頂きます。」

「…め、目隠し?」

「ええ。けして、私の指示があるまで外さないで下さい。こちらもルールの一つとなっておりますので。」

「…わかり…ました。」

両方の耳に機械をセットし、目隠しをする。

視界が遮られ、私に届くのは機械から発せられる男性の声のみとなった。

「では、参りましょう。」

スッと背中を優しく押され、歩き出す。

そして、すぐに柔らかい所へと座らされた。

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