怪しくも紳士的な梟にセックスレスを相談したら…導かれてみる夢の正体とは (ページ 2)
――そして、今。
帰宅した私は、再び名刺を見返してみた。
赤い文字で“梟”と書かれてある。
裏返すと、そこには地図と文字が。
「ここって…。」
いつも利用する駅から一駅の場所にある、飲屋街。
その中に赤い星マークが記されている。
そして、地図の下に書かれている文字。
・リスクや危険はございません。
・当日起こる出来事は、全て“夢”となります。
・事前にお悩みの内容をメールにてご連絡下さい。
「…ゆ、夢?」
バクバクと鳴る心臓の音が、まるで耳の側で発せられてるように感じる。
震える手で携帯に手を伸ばし、メールを開いた。
ゴクッと唾を飲み込む。
そして、ゆっくり名刺に書かれたアドレスを打ち込んだ。
小さくため息が漏れる。
こんな事、信じる方がおかしいのに…。
それでも、試してみたかった。
返事なんてこないかもしれない。
それならそれで構わない。
――ピロンッ♪
返事が届いたのはそれから丸一日がたった同じ時刻だった。
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