社内恋愛禁止のオフィスで秘密の深夜残業 (ページ 2)
夜10時を回った頃だ。
「はー、やっとできました。あれ、係長…?」
いつの間にか係長の姿が見えなくなっていた。
「人に仕事を任せておいて…って…あっ。」
不意に後ろから誰かに抱きすくめれられて、私は思わず声をあげた。
「ごめん、びっくりさせた?」
振り返ると手にココアの缶を持った係長がいた。
「疲れただろうと思って、これ…」
「買ってきてくれたんですか?」
と私が聞くと、係長はおもむろに缶を開け、ココアを口にした。
「何だ、自分でのっ…」
係長の顔が近付いたと思ったら、柔らかい唇の感触と同時に温かく甘い液体が口の中に広がった。
「ん…っ」
私が飲み込むと、係長は見たこともないような甘い表情で私をじっと見つめた。
「おいしかった…?」
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