社内恋愛禁止のオフィスで秘密の深夜残業

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社内恋愛禁止のオフィスで秘密の深夜残業 (ページ 1)

「高橋さん、申し訳ないけど今日中にこの資料仕上げたいんだ。残ってもらえるかな。」

私は思わず、むっとしそうになる。

今日はさっき課長に怒られたばかりで気分は最悪だ。

可能なら、定時のチャイムと同時に飛び出したいと思っていたのに。

「今日中…ですか。」

「ほんと、ゴメン。」

少しおどけた感じで係長が謝る。

ぱっちりとした二重の目に、すらっと細くて長い繊細な指先。

あの指で触れられたら…なんて思うけど、彼女がいるのか不明。

その前に、仕事中にそんな事を考えていることがばれたら大変。

…それにしてもズルいなあ。

普段はクールな感じなのに、ふとおどけたような仕草を見せる。

…ちょっと好きになっちゃいそう。

と言ってもウチは社内恋愛は禁止だ。

「わかりました…」

私は渋々資料作りに取りかかる。

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