女っ気も色恋話も興味のない親友を未経験と決めつけ煽ったら…サディスティックに大切に抱かれる (ページ1)


「ねえ、聞いてる?」

共通の知人に恋人が出来たという話を途中で止めて、私は向かいのソファに座る彼にそう問いかけた。

何がとでもいいたげな彼の表情に、私は思わず溜め息を吐く。

「家入さぁ、せめて聞くふりくらいしてくれない?」

「興味がないんだから仕方ないだろ」

無愛想にそう返す家入に、私は頭を抱える。

もうかなり長い付き合いになるけれど、恋愛に関することになると彼はいつもこうだった。

「そんなこと言ったってさ、家入にだって色恋の一つや二つあるでしょう」

「わざわざ話す義理が無いな」

「ひどい!」

ソファに背を預けた私にちらりと視線を投げて、それから家入は読みかけの本に目を落とす。

そんな家入の仕草を見つめながら、私はふと気がついた。

そういえば、家入に女の知り合いだとかましてや恋人がいたなんて聞いたことがない。

むくむくと湧いてきた疑問はとどまる事を知らず、ついには呟きとなって唇からこぼれ落ちた。

「もしかして……経験無いの?」
「!」

驚いた猫のように肩を跳ねさせた家入が、信じられないものを見る目で私を見返す。

家入の大袈裟な反応が面白く、私はつい口角を上げた。

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