過去の恋に傷ついた私。素敵な彼の優しい言葉と愛撫で緊張がほぐれていって…

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過去の恋に傷ついた私。素敵な彼の優しい言葉と愛撫で緊張がほぐれていって… (ページ 1)

どうしよう。

緊張しちゃう。

爆発しそうな心臓を落ち着かせるために、彩樹は何度も深呼吸をした。

彩樹には少し前に恋人ができた。

これから恋人である悠人の家に入る。

いわゆるお泊りデートと言うやつだ。

これからインターホンを押すところで、不安に襲われていた。

お泊りデートなんてしたことない。異性に家に入るのも初めてだった。

やばい。せっかく落ち着いてきたのにまた緊張してきた。

呼吸が荒くなって悠人に変な女って笑われたらどうしよう。

前だって失敗したのに。

彩樹には過去に恋人がいた。

大学生になったときだった。

そのときの初エッチであまりの痛みに堪えらずに終わったのだ。

そのときに相手との関係も終わった。

ひどく嘲笑されて大学でも下手くそと広められて、それ以来怖くて恋人を作ることができなくなっていた。

そんな私に恋人ができるなんて。しかも相手から告白してくれた。

片思いで諦めようと思っていたのに。

相手の家に行くのだから、エッチもするんだって覚悟しなければならない。

でも、また前みたいになったらどうしよう。

ダメ。

彩樹は首を振ってマイナス思考を振り払った。

悠人さんのことが心の底から好きなんだ。

彼のことをちゃんと受け入れたい。

不安を消して、彩樹は悠人の家のインターホンを押した。

すぐに悠人は出てきてくれた。

「いらっしゃい」

「お……お邪魔します」

あ、エプロン姿だ。

スーツ姿もビシッとしていてかっこいいけれど、こっちも素敵だ。

料理している姿もかっこいいんだろうな。

居間に案内されて、ソファに座っていると悠人が次々と料理をテーブルに置いていった。

彼が作った料理はどれもおいしそうだ。

かっこいい上に優しくて料理も上手。

その上、仕事もできる。

今年の夏は暑かったから、スーツを脱いでYシャツ姿になったときは毎日ときめいてばかりだった。

普段から鍛えているとわかる体の筋肉がはっきりわかって、仕事に集中するのに苦労したほどだ。

こんな人が自分の恋人だなんて。

おいしい料理を食べて、お酒を飲みながら配信されている映画を鑑賞していた。

今日はこれで終わりなのだろうか。

ここからは自分が行動した方がいいのでは?

悠人は自宅に招いて料理まで作ってくれたのだ。

お礼がしたい。

けれど、勇気が出ない。

悩んでいると、悠人と手が当たった。

それだけで彩樹の体は震えた。

悠人の手は大胆に動き、指を絡めるように手を繋いだ。

男の人とこんな風に手を繋いだことなんて、彩樹にはない。

前の恋人とは繋いだか記憶はあやふやだった。

どうしようと困惑していると、頬にキスをされた。

そして耳元で、悠人に囁かれた。

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