空き部屋でギラつく雄になった先輩に貪られる余裕のないオトナの情事 (ページ 2)

先輩の力が緩んだ隙を狙って、私は頭を振って枷から逃れ、その手を思いきり噛んだ。

「てっ!」

「苦しいですって!」

「大声出すな、誰か来たらどうすんだ!」

「こういう時に苦しいの、嫌なんですよ」

相当な量を飲んだだけあって、二人とももう、息が弾んでる。

足元だっておぼつかないし、身体はすでに、燃えるように熱い。

噛んだ指をそっと手に取って、舐めた。

先輩がぴくっと反応して、息をのんだのがわかる。

関節にキスして、指と指の間を舐めて、人差し指と中指を、口に含む。

先輩の吐息が、明らかに荒くなって、私はそんな先輩の顔を見上げながら、丁寧に舌を使った。

「お前、やらし…」

「先輩に言われたくないです」

職場ではあんなに爽やかなくせに、なんですかその、潤んで据わった眼。

男の人の昂ぶりが透けて、ぎらついてる。

隠せていない自覚があるんだろう、先輩は少し恥ずかしそうに笑うと、私の中から指をずるっと抜いた。

「…っ」

代わりに熱いものが、入り口に押し当てられる。

同時に先輩は、私の右脚を、肘に引っ掛けるみたいにしてぐいと持ち上げた。

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