深夜の来訪者に扉を開けば挨拶ごと彼に唇を奪われて―私だけが知るアイドルの顔 (ページ 3)
唾液でてらてらとテカッた唇を拭おうともせずに、怒った口調でそう言うとかぷりと私の耳を齧る。
「ひあ――っ」
耳の弱い私は、それだけで背中に電気が走り卑猥な色を帯びた悲鳴が漏れる。
「ステージの上から、見えないって思ってた?おかげで全然集中できなかった――何か月、お預け食らってると思ってんの?」
にやりと人の悪い笑みを見せると、パジャマのボタンを引きちぎった。
ステージから見えるかどうかは、はっきりいって賭けだった。
気づいてくれなくてもそれでいいけれど――。
気づいてくれて、二人で何度も過ごしたとびきり熱い夜のことを思い出してくれたら嬉しいかな、とも、ちょっとだけ思っていた。
でも、こんなにさかっちゃうのはちょっと想定外。
だって、コンサートで飛び跳ねて、いろんなもの消耗しちゃってるんじゃないのかなぁ。
「や……っ。ここ、玄関だよ?」
「外の方が良かった?」
「――くっ。う……あああ――んーーんっ」
遠慮なく胸を揉まれて、声が漏れ掛け、慌てて手の甲を噛んだ。
「いいね、そういうのも」
ううん、と、首を振る私のことなんて歯牙にもかけずに、パンティの中に手をいれてくる。
「ほら、ミホだって待ってたんでしょ?もう、こんなに濡れてる」
私のナカに指を突っ込んで、愛液を取り出すと見せつけるようにその指を舐めた。
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