旦那様に甘く意地悪に染め上げられていく私の全て

キャラクター設定

登場人物をお好きな名前に変更できます。

milkyに掲載の小説は当サイトが契約した作家によるオリジナル作品であり、著作権は当サイトにて保持しています。無断転載、二次利用は固く禁じます。不正な利用が確認された場合、法的措置を取らせていただきます。

旦那様に甘く意地悪に染め上げられていく私の全て (ページ 1)

旦那様は、変わったお方だと思う。

毎夜、コルセットを脱いだ後の私の体――脇腹から腰にかけて、優しく撫でて下さる。

ドレスの下にコルセットを身に付けるのなんて、女なら当たり前のこと。

それを「ご苦労様」なんて言いながら、労って下さるなんて。

私と旦那様との結婚は、いわゆる政略結婚。

両家の都合だけで決められたもの。

けれど旦那様は、私のことをとても愛して下さる。

年上で、紳士的で。

でもどこか茶目っ気があって。

夜は……ちょっと意地悪だけれど。

寝台に腰掛けていた私を、旦那様は後ろから抱き締めた。

肩越しに、頬へのキス。

でも、まだそれは触れるだけのもの。

脇腹に触れる手付きも、ローブ越しに撫でるだけ。

「今日も執務室に閉じ込められて、書類を読んではサインして、またサインして」

溜息交じりの愚痴。

それだけお忙しいのだろう。

「休憩は取られているのですか?」

「窓から逃げようとしたら、庭師に見つかって連れ戻された」

思わず笑ってしまった。

まだ情事の最中の艶っぽい会話ではない。

コメント (0)

コメントを書く