「たまらんわ」久々のデートで愛を確かめ合う甘々カップル

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「たまらんわ」久々のデートで愛を確かめ合う甘々カップル (ページ 1)

あれはおそらく萌やろうな。

俺は白いスカートを揺らしながら近づいてくる彼女を見た。

相変わらず全力疾走なんやな。

…足遅いくせに。どんくさいくせに。

「…たっちゃん!」

「お~萌!おい!そんな走らんでええから!」

まだ待ち合わせ5分前やのに、萌は俺を見つけるといつも全力疾走。

「きゃっ!」

ズザ…!

やりよった…。

「いたた…」

「ほんま、ドジやな」

「ありがとう」

俺は苦笑いしながら差し伸べた。萌はその手をとって立ち上がる。

「膝擦りむいてるやん」

「あ…本当だ。大丈夫大丈夫!こんなこともあろうかと絆創膏持ってるし!」

「こんなことばかりやろ。ほら、貸してみ。貼ったる」

痛そうな患部に絆創膏を貼る。

もう何度目か?

いつも萌は泣きべそばっかかいてたな。

「出来た。ほら行くで」

「うん」

萌は細い手で俺の手をぎゅーっと握りしめる。

久しぶりなその感覚がこそばゆくて、何だか恥ずかしい。

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