隣の世話焼きサラリーマンを煽ったら思わぬドSさに泣かされる (ページ1)


街灯が照らす住宅街をゆっくり歩く。
仕事の繁忙期、毎日始発で仕事場へ向かい、クタクタになって終電で帰ってくる。

次の休みはいつなんだろう、早くこの窮屈なスーツを脱いでお風呂に入って横になりたい、久しぶりにコンビニじゃなくて、暖かいご飯が食べたい。

ローヒールの重い足取りを、何とか前へ前へ踏み出し、アパート二階の自分の部屋を目指す。

もう少しで部屋だ、あぁ、やっと休める。
立ち止まり鞄から鍵を取り出すと、隣の部屋のドアがタイミング良く開いた。

「おっ、やっと帰ってきたな」
「………神木さん」
「そんなに嫌そうな顔するなよ。これ、野木さんのだろ」

隣の部屋に住む神木さん、34歳独身。
長身にいつもはスーツにオールバックの髪の毛をこんな時間にだからか無造作に下ろしている。

格好もロンTにスエットとラフだ。

この人は歳が10も離れているせいか、何かと子供扱いしてきて苦手だ。

だけど彼の手には私宛の郵便がある。

何故?

「間違えてうちの郵便受けに入ってたんだけどよ、野木さん最近遅いから待ってたってわけ」

「すいません、ありがとうございます。」

「まぁ全然いいけど、…っつーか野木さん最近ちゃんと飯食ってる?」

「あー、忙しくて…。朝と昼はウィダーゼリーで済ませてるんです…。夜はコンビニでしっかり食べてますけど…。」

「はぁ?!どうりで少しほっそりした訳だ」

「はい、そういう訳なんです。では、私これから寝るので」

なんだか面倒くさそうな予感がしたから部屋に入ろうとすると、手首をしっかり掴まれた。

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