夕食前の台所、目隠しをされた私は後ろから身体中をまさぐられる (ページ1)

目の前が、暗い。

 夕飯の準備をしている最中突然目の前を塞がれて伸しかかられた。

 焦りもなくシンクにすがりついてその熱を受け入れているのは、その正体をしっているからだ。

「……っ、あ」

 背中に伸しかかる熱はじっとりと汗ばんでいて、視界をふさがれた美奈の身体を無遠慮にまさぐってきた。

 鼻先をくすぐる汗と柔軟剤のにおいはよく馴染んだもののはずなのに、遮られている視界のせいで非日常感が強い。

 さっきまで美奈は、夫の健一を待って夕食の準備をしていたはずで。

 台所で、魚をグリルに入れて味噌汁に入れるねぎを切っていたはずなのに。

 いまは帯状のもので視界をふさがれて、後ろからたくましい腕に抱き組められていた。

 大きくて武骨なてのひらが身体中を服越しに這い回る。


 胸を、腹を、腰を、尻を。

 執拗に撫でつけては決定打を避けるように。


 気付けば美奈はシンクの淵をすがるようにつかんで、与えられる刺激に身を震わせることしか出来なくなっていた。

 こんなシチュエーションでも恐怖を感じていないのは、自身の視界を塞ぐのが可愛らしいマスコット柄のネクタイと知っているから。それを今日の朝に締めたのは他でもない美奈だ。

 ごく普通の平日の、夜に、こんなことになった理由はわからないけど。

「……考え事? 余裕あるね」

「ひぁ……っ」

 ねっとりと耳たぶをなぶるように舌が這ってぞくぞくと背筋が震える。

 ゆらゆら揺れる腰はおねだりをしてるようだと気付かれているだろうか、こめかみに触れる吐息に笑みが混じっていた。

 
「んぁっ、そんなのない、からあ……っ」

 衣服越しに美奈の身体の凹凸をまさぐるてのひらはもどかしいばかりで、もっと強い熱が欲しいのに、許してくれないことに頭が沸騰してしまいそう。

 身体中全部、余計な布なんて取り払って触れられたいのに、緩く身体を拘束するように抱きしめてくる腕がそれを許してくれないのがたまらなかった。

「……台所でエプロンつけた新妻を襲うのって背徳感あっていいね」

「やっ、その言い方、なんかやだ」

「でも事実だし? 美奈だっていつもより興奮してない? 脈速いし、こっちも」


エプロンをまくりあげた手がするりとスカートの中に入り込み、じっとり汗ばんだ太ももを撫でさすりながら下着の中に触れる。


 くちゅりと水音が美奈の耳にも聞こえた。

 ネクタイで視界をふさがれたときからもうずっと身体は期待をしていて、今か今かと強い刺激を待ちわびて勝手に濡れている。

「ははっ、びちゃびちゃ。そんなに期待してたの? それとも、目隠しがいいの?」

「っあああ」

 くにっと濡れた下着越しにぷっくりと膨れたクリトリスを指先で引っかかれ、たまらず声が出た。

 脳髄を、痺れるような電気にも似た刺激が通り過ぎ、びくびくと小刻みに身体が震える。

 待ち望んでいた刺激なのに物足りなくて寂しい。

「やっ、う、もっと、触ってぇ」

 羞恥も忘れて声を上げれば、スカートが腰の上までまくられて下着をひざ下まで一気に下ろされた。

 尻が外気に晒されている。

 自分ではなにも見えないのに視線を強く感じて、ひくりひくりと下肢がぬかるんでいくのがわかった。

「あーあ、これ、シミになっちゃいそうだね。糸引いてる」

 声が低い位置から聞こえて、ぐちぐちと空気を混ぜるように中をかき混ぜられた。乱暴なようで優しい刺激が気持ちのいい場所を的確にこすって、美奈の熱を押し上げていく。

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