幼馴染の修羅場に遭遇して打ち明けられる獣のような独占欲 (ページ 2)

マサトとの関係が幼なじみ以上のものになることはなく、そのまま私たちは卒業を迎え、社会人として旅立つことになった。

その卒業式の日にマサトが理想としてる女の子らしくてほわぁっとしてる子に告られて付き合うことになったとか…その後の風の噂で聞いた…。

社会に出ると案外出会いも増えて、私にも「彼」と呼べる人が出来た。

でも…心のどこかで、マサトへの想いが引っかかっていて…。

「マリちゃん?」

「あ、え…」

「…気持ち良い?」

彼と身体を重ねていても、どうしてもふっとした拍子に心が飛んでいってしまう。

「ぁ…ンッ…」

こんな風に演技をしてみても、虚しさだけが私を蝕んでいった。

「…はぁ…」

彼の家から帰る途中、バス停から自宅までの間にマサトの家がある。

私は大きな溜め息をついた。

その瞬間、ドンッと肩に女の人がぶつかってきて少しよろける。

「…っ」

ふっと顔を見るとどこかで見た顔…。

「あ…」

マサトの彼女だ…。

そしてすぐにその女の人を追い掛けるようにマサトが走ってきた。

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