ソープランドの講習でセックスの快感をおぼえてしまった私

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ソープランドの講習でセックスの快感をおぼえてしまった私 (ページ 1)

「え、マキちゃん処女なの?」

 くい気味な質問に私は「うっ……」と、息を詰まらせる。

「しょ、処女じゃだめですか……?」

「うーん……だめってわけじゃないよ? でもさ……ここ、ソープランドってわかっていて応募したんだよね?」

 私がこくんと頷くと店長の雅人さんは困ったように少し笑う。

「経験がない子に講習するのは僕のほうが緊張しちゃうなぁ。……マキちゃん、ホントは今日からお客さん対応をお願いしたいところだけれど、今日は講習だけにしようか?」

「え? いいんですか?」

「もちろんお客さんにつかない以上、今日のお給料は出ないけれどね。……初めてだと怖いでしょ?」

「は、はい! ありがとうございます! それでお願いします!」

 なんだか拍子抜けしてしまった。

 ソープランドの店長さんってもっとヤクザで怖そうな人ばっかりだと思ったのに。

 私の事情に合わせてくれたことが素直にうれしい。

 私、マキには親のせいで莫大な借金がある。

 もうこれしか道はない。

 だから、なんとしても今日の講習で男の人に慣れなきゃいけないのだ。

「よ、よろしくお願いします、店長さん!」

「気合いは嬉しいけれど、緊張しないでね。怖いことはしないからさ。それに、僕のことは雅人って呼んで。みんなそうしているし」

 店長……雅人さんは、私より一回り以上年上だろうから、四〇歳くらいかな?

 朗らかな雰囲気のイケメンで、とっても優しそう。

(もしかして私、すごいラッキーなお店選んだのかも……)

 講習を受ける部屋は普通の寝室みたいな外装で、お風呂が直結している。なんだかビジネスホテルみたいだった。

「マキちゃんの今日の制服はこれね。テーマはラブラブ新婚エッチです」

 渡されたのはウサギ耳のフードがついているもこもこのルームウェア。パンツには丸い尻尾が付いていてとてもかわいい。

 下着はつけない、という指定通り着替えて、後ろを向いてくれていた雅人さんに声をかけた。

「おっ! マキちゃんうさぎちゃん似合うじゃん。講習をはじめるから、僕のことセクハラで訴えたりしないでね」

「は、はい!」

「緊張しているね? 初々しい所も可愛いけれどさ、リラックスも大事だよ。ウチにくるお客さんは癒されることを目的としている人が多いんだ。じゃあ、まず挨拶なんだけれど」

 雅人さんはスーツのジャケットを脱ぐと、両手を広げる。

「僕の事、恋人だと思って、ハグして?」

「は、ハグ、ですね……」

 ――きゅっ……

 私は息を飲み、恐る恐る雅人さんの背中に腕を回す。

「こ、こうですか?」

 雅人さんの厚い胸板の温度がダイレクトに伝わった。

 とくとくと聞こえる心臓の音が、ちょっと早い。

「んーそのまま猫が甘えるみたいに、すりよってきて欲しいな。で、耳元で『おかえりなさい。あいたかった』って言って?」

「……っ! は、恥ずかしいです、それ……」

「あはは! だろうね。マキちゃんの心臓今にも爆発しそうなくらい早いよ」

 雅人さんにぎゅっと抱きしめられると、ますます赤面してテンパってしまいそうになる……。

 私はそっと深呼吸すると、雅人さんの耳元に頬をすりよせ、小声で「おかえりなさい」と囁いた。

「あー……いいね。癒される」

 ハグしたまま頭を撫でられると、すごい褒められているというのが実感できる。

 次はお風呂の説明をするね、と雅人さんが離れた時、もっとくっついていたくて寂しくなった。

 雅人さんはお風呂の沸かし方、ローションの使い方などを冗談を交えて教えてくれる。そうしているうちに私の緊張はすっかり抜けていた。

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