高校時のライバルと再会し、おしゃべりだけでは足らずにホテルで後ろから貫かれて……! (ページ1)

セミナーが催される会議室に莉緒が到着した時、すでに席のほとんどが埋まっていた。

 どこに座ろうかときょろきょろと見回していると、近くの席の人から声をかけられた。

「少し前に来たんですけど、もうすでにこんな感じだったんです」

 同い年くらいの男性がそう言って苦笑した。

「ずいぶん人気があったんですね」

 応じた莉緒は、相手の顔を見たとたん記憶にひっかかる何かを感じた。

(この人、どこかで会ったような……)

 しかし、このセミナーは莉緒が務める会社の社員のみが対象なので、会ったことがあるのは当然かと思い直した。それに、あまりじっと見つめるのも失礼だ。

 その後すぐに講師が入ってきたことで、莉緒の頭は完全に切り替えられた。

 ところが、会ったことがあるのではないか思っていたのは莉緒だけではなかった。

 セミナーが終わると遠慮気味に尋ねられたのだ。

「〇×高校にいなかった? 三年一組に……」

「確かにそうだけど、まさか……同じクラスだったあの!?」

 高校時に同級生だった二人は、偶然にも同じ会社に勤めていたのだった。

 せっかくだからもう少し話そうということになり、仕事が終わったあと二人は思い出話をネタに夕食を供にすることになった。

 実は、莉緒と彼の関係はただのクラスメイトではなかった。仲が良かったというよりは、悪かったと周囲は思っていたはずだ。莉緒自身も好意的に思ったことはない。二人はいつも成績トップの座を争うライバルだったからだ。

(でも、いつも気にしてたな……。あれは、どういう感情だったんだろう)

「もう少し、いいかな。何だか本当に懐かしくなって。あの時は、こんなふうに再会するなんて思いもしなかったからね」

「私も」

 夕食を終えたレストランを出た後も、店を変えて話し込んだ。しかし、さらに数時間が過ぎるとさすがに話のネタも尽きてきた。時間も遅くなり店を出たが、別れがたかった二人はホテルへと向かった。そして部屋へ入るなりキスを交わした。

 直人のネクタイを取り去り、ワイシャツのボタンを外していくにつれて、莉緒は少しずつだが過去にはわからなかった気持ちをわかりかけてきていた。

 裸になって抱き合うと直人の体温がじかに伝わってくる。

「ねえ。私のこと、軽い女だと思わないでね」

「思わないよ。そっちこそ、俺を節操なしだなんて思わないでくれよ」

「うん、思わない。だって、高校の時のまじめなところが全然変わってなかったから」

 今までの会話で、莉緒はたしかにそう感じた。

 二度目のキスは、深く情熱的だった。

 莉緒を抱きしめる直人の腕に力がこもる。莉緒はキスに応え、そして受け入れた。

「ん……ふ……っ」

 少し苦しくなってきた莉緒は息継ぎをしようとしたが、後頭部に回された直人の手に押さえられてしまった。

「ぁん……っ」

 息苦しいのに気持ちが良くて、莉緒の頭の芯がぼーっとしびれていく。そして、カクンと膝が折れた。

 崩れそうになった莉緒だったが、直人に支えられベッドに横たえられる。自分に覆いかぶさる彼の顔が、一瞬、高校生の頃と重なった。

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