彼の全部を刻みこみたくて…研究室で愛し合う旅立ちの思い出

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彼の全部を刻みこみたくて…研究室で愛し合う旅立ちの思い出 (ページ 1)

大学卒業が間近に迫った3月、私は研究室で私物の整理に追われていた。

 卒業式の3日後には、留学先のアメリカに渡航する予定だ。

 一方、恋人の俊哉は、教授に誘われ大学の研究室に就職が決まった。2人で過ごせる時間は、残り少ない。

 自分の将来の為に決断した留学だが、渡航の日が近づくにつれ、俊哉と会えなくなる淋しさが増していった。

 うつむきながらダンボールに荷物を詰めていると、研究室のドアが開き、俊哉が入ってきた。

 「俊哉!?どうしたの?」

 「荷物の整理、大変だろ?手伝いにきた。」

 「ありがとう。でも、俊哉も研究室に入る準備で忙しいんじゃないの?」

 「俺の方は大丈夫だよ。真穂と違って、早めに準備してるからな。」

 「えー、何よ。それじゃ、まるで私が鈍くさいみたいじゃない。」

 「アメリカ行きの飛行機だって、先月になって、やっと俺が手配したじゃん。」

 「そうだけど・・・新生活が始まったら、ちゃんと1人でやれますよーだ。」

 いつものように軽口を叩きながら、ロッカーの網棚に置いたノートを取ろうとしたが、手が届かない。

 後ろから俊哉が手を伸ばして、ノートを取ってくれた。

 「やっぱり、俺がいないとだめじゃん。」

 ノートを手に微笑む俊哉の顔を見て、ふいに淋しさがこみ上げてきた。

 「・・・3年間かぁ。私が留学している間に、俊哉にも誰かいい人できるかもね。」

 「・・・なに言ってんだよ?」

 「俊哉、結構モテるしさ。私より綺麗で、何でも器用にこなせる恋人ができるんじゃないかなぁ。」

 私が不安な表情で言うと、俊哉は急に真顔になった。

 「真穂だって、自分の努力で留学のチャンス掴んだんだろ?俺は、コツコツ努力するお前が好きなんだよ。

 だから・・・ちゃんと、日本で待ってる。」

 「・・・だって、3年も会えないんだよ。離れている間に気持ちが変わるかもしれないじゃない。」

 いつの間にか涙が溢れた。

 俊哉は、ロッカーから白衣を取り出し、そっと私の頭にそっと被せて、肩を抱き寄せた。

 「そんなに泣かれると、俺もせつない。だから、いつもみたいに笑って。」

 白衣越しに、私の頭を撫でながら、俊哉はそう呟いた。

 私は、暫く会えなくなる俊哉の腕に縋りつきながら、泣いた。

 「俊哉・・・抱いて。」

 「え!?」

「俊哉の身体の感触、覚えておきたいの。」

 俊哉は、そう呟いた私の顔を真剣な顔で見つめ返すと、誰も入ってこないように、内側からドアの鍵を掛けた。

 私はブラウスを脱ぎ、上半身裸になって、俊哉の頭を自分の胸元に引き寄せた。

 「まだ・・・寒いだろ?白衣着ろよ。」

 胸元に顔を埋めたまま、俊哉が呟いた。くすぐったくて笑うと、俊哉は、私の頭を軽く小突いた。

 「留学前に風邪引いたら、シャレにならないから、着なさい。」

 私が白衣の袖に腕を通すと、俊哉は、私のスカートの中に手を伸ばし、太腿を撫で始めた。

 俊哉の指先が肌に触れただけで、私の秘部は湿り気を帯び始めた。

 太腿を撫でていた俊哉の手が、徐々にスカートの奥へと伸びてくる。

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